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まず、上の写真をご覧下さい。 細かい説明は不要でしょう。彼の名はウィラポン=イヤボーン。タイ出身のアーチャーです。 彼は 人差し指のみでのグリップを行った最初で最後の人物です。 この写真は1956年タイ国王記念杯での写真です。 当時彼は16歳。 アーチェリーを始めてまだ四年目のことでした。 なぜ彼はこの様なグリップを実行したのでしょうか? 何が彼をこのような行動に駆り立てるのでしょうか? 当時の彼へのインタビューがタイ国立図書館に保存されていたので、 それを取り上げておきます。 「僕がアーチェリーを始めて今年で四年目になるが、最初に習ったのは皆さんと同じ基本だった。三年目に入ったとき、このグリップを思いついた。それから毎日指立て伏せをやった。そしたら、できた。僕のグリップを見ていろいろ言う人がいるのは確かだが、グリップの一番深いところを一点で押すという観点から言えば間違いとは言えないはずだ。そういった基本にそったテクニックだから、僕はこのグリップは正しいと確信している。やっぱり、一番大事なのは基本だ。 (タイスポーツ 1967年七月十六日号より) 確かに彼はこのグリップでタイ記録を次々と更新していきました。 ちなみにこの記事には、続きがあります。 「このグリップが正しいと言ったが、満足とは言っていない。より小さい面積で一点を押すには、人差し指より小指がベターだろう。今、小指で押す練習をしているところだ。完成度は今のところ60%くらいだ。年内にはできるようになると思う」 (タイスポーツ 1967年七月十六日号より) 実際に試合で小指でのグリップを彼が披露したのは、11月のタイ国総合体育大会です。 誰も予期しなかった事件が、そこで起こったのです・・・。 |