解離性同一性障害とは

定義
  1. 2つ以上の異なる自我同一性または人格状態の存在。
    (各々は、環境および自己について知覚し、比較的持続する独自の思考様式をもっている)
  2. これらの同一性または人格状態の少なくとも2つが反復的に患者の行動を統制する。
  3. 重要な個人的情報の想起が不可能であり、普通の物忘れで説明できないほど強い。
  4. アルコールや薬物、または他の身体疾患の直接的な生理学的作用によるものではない。

自分では対処出来ないという危機的状況に立たされた際、他の人格が創造され、
その人格の異なった感情が対処します。

「誰でも場面に応じて違う顔をするものだ」等と言う言葉をよく聞きますが、
この障害は違います。
他の人格が行動している間の記憶がなかったり、
存在する人格が全く違う生活史を持っているのが特徴です。

昔は「多重人格障害」と呼ばれていましたが、現在は「解離性同一性障害」となっています。
「自分のなかに自分じゃない誰かがいる感覚=解離性同一性障害」ではありません。
「解離性同一性障害」の主となる症状は、「別人格がいる」ことではなく、
むしろ「記憶が欠落する」(解離性障害)ことです。
多重人格症状を示す障害には、他にも「自我状態異常」「総合失調症」等も考えられるため、
医師も正しい診断を下すまで、多くの時間を費やすのです。


特徴
解離症状反復的・持続的。
自我同一性の混乱・障害自我同一性における役割の反復的、持続的な変換(人格交代)。
幻聴・内部の会話幻聴は交代人格の会話の反映
この声は患者の頭の中で生じていると知覚され、 時には思考に近いとも表現されます。
シュナイダーの一級症状シュナイダーの一級症状参照
現実検討力現実検討力の障害は無い。 「あたかも〜のように」と言う表現が解離症状の表現として典型的です。
重複診断完全なうつ病、躁病性の症候群が解離性症候群に重複する事もあり、他の障害との重複もみられます。
機能障害いかなる機能障害も一時的で、最終的に病前に獲得した水準に完全に回復しうる。
症状と症候群の経過障害の徴候は間欠的です。 症状、気分、障害の程度の急速な変動が生じる事があります。


患者の多くは、かつて(特に小児期)重篤な身体的・性的虐待を受けた経験があります。
小児期の記憶は歪曲されやすく、この障害をもつ人は強い被催眠性傾向(特に示唆的影響)
を受けやすい傾向があるため、こうした報告の正確さをめぐって議論があります。
一方、身体的・性的虐待行為の責任を負わなくてはならない人達は、
自分達の行動を否認したり歪曲したりする傾向があります。

解離性同一性障害をもつ人は外傷後の症状(悪夢・フラッシュバック・驚愕反応など)
または外傷後ストレス障害、自傷行為・自殺行為・攻撃的行為が生じることもあります。
自分の受けたトラウマにからんだ人間関係様式を反復することがある人もいます。
転換症状(偽発作等)がある人もいますし、
痛みやその他の身体症状を制御する並外れた能力を持っていることもあります。

気分障害・物質関連障害・性障害・摂食障害・睡眠障害の症状を持っていることがあります。
また、偏頭痛やその他の頭痛、過敏性腸症候群、喘息の症状がある場合もあります。
この障害は、成人女性では成人男性の3〜9倍の頻度で診断されているそうです。


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