解離性の健忘では「自分が行動した形跡があるにもかかわらず、した記憶がない」「ふと気がつくと時間が経過しており、その間の記憶がない」などという、単なる物忘れでは済まないほどの健忘が起こります。定義は下記の通りです。
解離性健忘は、その人の生活史のいくつかの側面を想起するとき、空白または一連の空白があったという報告として現われるのが最も普通です。これらの空白は通常、外傷的出来事・極度にストレスの強い出来事と関連しており、健忘が存在する出来事についての持続期間は数分間〜数年間にわたります。単一の健忘が報告される事もありますが、2回またはそれ以上の健忘が述べられている事が多く、解離性健忘を1度体験した人は、その後外傷的な環境に対して健忘を生じやすくなる事もあります。またいかなる年齢にも生じる可能性があり、老若いずれの年齢群にも出現しえます。突然始まる急性型の解離性健忘は、戦時中・天災に対する反応として起きやすいとされていますが外傷性環境が解決された後、健忘は自然に解消する傾向にあります。健忘を示す人の中には、解離した記憶を徐々に想起し始める人がいますが、慢性型の健忘に発展する人もいます。
■局在性健忘…ある限られた期間に生じた出来事を想起する事ができない。その期間は通常、極めて混乱させる出来事の直後の数時間である。
■選択的健忘…ある限られた期間内のいくつかの出来事は想起できるが、全てを想起する事ができない。
―以下の3種類の健忘はあまり一般的ではない(これらの解離性健忘を呈する人は、解離性同一性障害の可能性もある)
□全般性健忘…全人生を想起できない。これはまれなものであり、通常は警察、救急外来、総合病院の受付などでみられる。
□持続性健忘…ある特定の時期以降、現在を含むこれまでの間に生じた出来事が想起不能。
□系統的健忘…ある範疇の情報に対する記憶の喪失。例)家族や特定の人物に関する全ての記憶の喪失。

戻る
メニューへ戻る