性同一性障害
性同一性障害とは、「生物学的には完全に正常であり、自分の肉体がどちらの性別に属しているかを認識していながら、その反面で、人格的には自分は別の性に属していると確信しており、自分自身の身体的、社会的な性別に違和感を抱き、反対の性別に属していると感じ強い精神的な葛藤をおぼえ、身体的及び社会的な性別や性役割(「男らしさ」「女らしさ」)を精神の性に合わせようとする、精神の性別と生まれ育てられてきた性別との間に生ずる適応の障害」です。
難しいですね…多くの人達には理解しにくいでしょう。多くの人達は自己の精神の性別と身体、及び社会的な性別が食い違うということは経験できません。
この「食い違い」に関係するのは、
- 人間の性別には遺伝子の性別
- 身体の性別
- 社会生活上における性別
- 戸籍上の性別
- 好きになる対象の性別
- 精神(自分がどちらの性にに属しているかと感じる)の性別:Gender Identity
- 恋愛の対象とする性別:Sexual Orientation
- 社会的性役割に関係する(男っぽい、女っぽい)性別
- 性的欲求度の強弱
など多くのものがあります。
簡単に言うと、『生まれもった性別』と『精神(気持ち)の性別』の間に食い違いが生じ、その食い違いをどうにかして治したいと思う人達の心の障害と言えます。
偏見の多い障害ですが、性別に対する不快感や嫌悪感を持つ以外は、健常者と同じです。
性同一性障害を理解しやすくするために区別すると以下の3つの状態があります。
- 【Transsexual(TS)】(トランスセクシュアル)
- 性別再判定手術(いわゆる性転換手術)までを望む人達のことです。
自分自身の出生に基づく全ての性別に対し強い違和感や不快感を抱き、何事にもかえられない異性になりたいという強い考えを持ち、男性と女性という性別でいう反対の性別になろうとする人のことを指します。
(以下の項でトランスジェンダーにと分類されている、性別再判定手術までは望まないが、性別を移行し、望みの性別で社会生活を送っている人達もトランスセクシュアルに含めるといった考えもあります)
- 【Transgender(TG)】(トランスジェンダー)
- 性別再判定手術までは望まないが、自己の出生に基づく性別に対し違和感や不快感を抱く人、異性になりたいという考えを持つが、性別の二分制でいう反対の性別になることまでは望まない人、もしくは男女という既存の性別以外の形を望む人のことを指します。
また、性別再判定手術を望んでいるが、まだ性別の移行が完了していない人や性別の移行が困難な人もトランスジェンダーとされるケースもあります。
- 【Transvestite(TV)・Cross Dresser(CD)】(トランスベスタイト・クロスドレッサー)
- いわゆる異性装者のことです。
異性装者の一部は自己の性別に不快感や違和感を持たず、性同一性障害と分けられて考えられています。
彼らが異性装をする理由はフェティシズム的欲求や変身願望からだと考えられています。
しかし、一部の異性装者の中には自己の出生に基づく性別に対し違和感や不快感を抱き、もしくは異性になりたいという考えを持つ人もいます。
そのように異性装をすることで精神のバランスを取っている人は性同一性障害だと考えられます。
性別を移行するための何らかの行動を起こしていないといった点でトランスジェンダーと分かれるでしょう。
これらの用語や区分は性同一性障害を診断する上では用いられてはいません。
主に、性同一性障害の理解や説明の中で用いられる言葉です。
性同一性障害の人に必要なのは「どこに属しているか」という分類ではなく、性同一性障害の人各自が自分のことを理解し、受け入れ「自分は自分である」といった考えを持つことが大切なことです。
一人一人をそのまま受け入れてゆくことが治療の上でも信頼関係の上でも大切なことです。
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