街はもう、クリスマス一色になっている。
真知子は、たくさんの買い物を抱えて街角を歩いている。
「真知子ー!!」
まいの声が聞こえる。
見ると、道の向こう側でまいが手を振っている。
足元にはスーツケース?
「まい?」
真知子が雑踏を走る。
「まい、どこに行くの?」
ぜいぜい言いながら真知子が聞いた。
「オーストラリア。」
「どうして?」
「もう一回、あのピアニストのコンサート聴きたいの。それに・・・」
「それに?」
「今休学届け出して来たの。私ピアニストになる。真知子応援してくれるよね?」
まいの顔は輝いていた。
「まい。これがあなたへのプレゼント。開けてみて。」
中には音符の形のブローチが入っていた。
「真知子。こんな高価な・・・だって周りがダイヤ。」
「まい、ピアニストになった時にはこれを付けてステージにあがって。」
「真知子。私何も買ってないけど、このマフラー自分で編んだの。もらってくれる?」
「まい。ありがとう。」
手を振って行くまいが輝いて見える。
「雪・・・?」
真知子の手に白い雪が降ってきた。 |