それは、寒い日のことだった。
白い街に天使が降りてきた。
天使は、とても寒がりやだった。
近くに小さな病院があった。
「そうだ。ここに入ってみよう。暖かそうだな。」
天使は風にのって病院に入っていった。
ベットでは、おなかの大きなお母さんが苦しんでいる。
「そうか。今から子供が生まれるんだ。」
天使はまだ寒かった。
だから、ストーブに近づいてかじかんだ手を温めた。
ついでに羽の雪もはらった。
「何か、眠くなったなあ。あれ?ここに寝ていたお母さん違うところに行ったのかな。じゃあちょっとだけ、このベット借りようかな?」
天使はベットに入って目をつぶった。
ぽたっ。ぽたっ。
「あれ?雨かなあ?」
天使が目を覚ますとあのお母さんが泣いている。
看護婦さんが入ってきておかあさんに言った。
「お母さん、泣かないで下さい。赤ちゃんだって戦っているのですから。」
「だって、あの子泣かないんですよ。」
お母さんは、目に涙を溜めていった。
「ははーん。赤ちゃんには僕が見えるようだな。よし。」
天使が看護婦さんについて行った。
病室では、小さな赤ちゃんが小さなベットに横になっている。
「いいかい?君はまだ話せないけど覚えておきなさい僕が君を助けてあげる。そのかわり、君が僕の代わりにたくさんの人を幸せにしなくちゃだめなんだ。そして君自身も幸せになるんだよ。」
天使は、羽を1本抜くと赤ちゃんにかざした。
「おぎゃあああああ・・・」
赤ちゃんがけたたましく泣いた。「そろそろ僕も行こうかな?」 天使も空に昇っていった。 |