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近年,「コモンズ」という言葉をよりどころに,実に様々な研究分野の人たちが集うようになりました.
「コモン(common)」とは,【共通の】【共有の】という意味を持つ英語の単語ですが,「コモンズ(commons)」と言えば,近代以前のイギリスで牧草の管理を自治的に行ってきた制度として知られています.
このような制度は,イギリスのみならず世界各地で古くから行われており,たとえばわが国でも「入会」「共有」という制度として機能してきました.(天然資源だけではなく,たとえば米・ニューヨークの国連本部は世界各国民のcommonsとなっています)
従来,コモンズ論的な資源管理は,イギリスの生物学者
Hardin が「コモンズの悲劇」として挙げたように,前近代的な資源の枯渇をまねきかねない制度として取り扱われてきました.しかし,コモンズ論的な考え方は,従来の「公」(
public :政府・行政など)か「私」(
prvate :企業や個人)か,といった公私二元論としてではない,「共」としての,つまり地域住民レベルでの資源保全の有効な手法として,また地域共同体(コミュニティ)のあり方そのものとして,近年再び注目されつつあります.
私たちの作るコモンズ研究会は,若手の研究者が中心となり,それぞれの関心事について,知識や時間,空間を共有し,互いに切磋琢磨できる場として2000年に京都で発足しました.研究会の目標は,「既存の学問分野間にある高い壁を越えて,人間社会を見よう」です.したがってメンバーも,たとえば花粉分析をしている人,魚類の調査をしている人,水利調査で山村集落にどっぷり浸かっている人,東南アジアやアフリカなど海外のコモンズ研究を行っている人,地方財政,育児や水道料金といった経済学の分析をしている人,地域通貨を研究している人といったように,自然科学から社会科学,人文科学まで幅広い分野にわたる研究者のみならず,実際に企業やNPO,行政の現場で活躍している人まで,実に多種多様です.
学問に携わっている人だけでなく,広く社会一般に関心を寄せる人たちが集い,互いの知識や時間,空間を共有できる場,すなわち「コモンズ」となればと考えています.
多くの皆様のご参加をお待ちしています.
世話人一同
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