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目次

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  1. ロクス・ソルス
  2. 柿も青いうちは鴉も突つき申さず候
  3. 自分の面が曲がっているに、鏡を責めてなんになる
  4. 鏡は悟りの具ならず、迷いの具なり
  5. 春の日やあの世この世と馬車を駆り
  6. 理解なんてものは概ね願望に基づくものだ
  7. シーザーを理解するためにシーザーである必要はない
  8. 人はおおむね自分で思うほどには幸福でも不幸でもない。肝心なのは望んだり生きたりすることに飽きないことだ。
  9. 孤独に歩め…悪をなさず 求めるところは少なく…林の中の象のように
  10. 個体が造りあげたものもまた、その個体同様に遺伝子の表現型
  11. その思念の数はいかに多きかな。我これを数えんとすれどもその数は沙よりも多し。
  12. 彼ら秋の葉のごとく群がり落ち、狂乱した混沌は吼えたけり
  13. 忘れねばこそ思い出さず候
  14. 信義に二種あり。秘密を守ると正直を守るとなり。両立すべきことにあらず。
  15. 秘密なきは誠なし
  16. 生死去来/棚頭傀儡/一線断時/落落磊磊
  17. 人の上に立つを得ず、人の下につくを得ず、路辺に倒るるに適す
  18. ロバが旅にでたところで馬になって帰ってくるわけじゃねえ
  19. 寝ぬるに尸せず。居るに容づくらず
  20. 未だ生を知らず。いずくんぞ死を知らんや
  21. 多くは覚悟でなく愚鈍と慣れでこれに耐える
  22. 本月本日を以て目出度死去仕候間此段広告仕候也
  23. 人体は自らゼンマイを巻く機械であり、永久運動の生きた見本である
  24. 神は永遠に幾何学する
  25. 幸運が三度姿を現すように、不運もまた三度兆候を示す。
  26. 人造人間ゴーレムは額に書かれた“aemaeth”つまり“真理”の文字によって エネルギーを得ていたが、最初の文字aeを消され、“maeth”すなわち “死”を示されて土へかえった
  27. 思い出をその記憶と分かつものは何もない。 そしてそれがどちらであれ、それが理解されるのは常に後になってからのことでしかない。
  28. 理非無きときは鼓を鳴らし攻めて可なり
  29. 鳥は高く天上に蔵れ、魚は深く水中に潜む
  30. 聖霊はあらわれたまへり
  31. 何人か鏡を把りて、魔ならざる者ある。魔を照すにあらず、造る也。即ち鏡は、瞥見す可きものなり、熟視す可きものにあらず。
  32. 鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しまず。声あるものは幸いなり。
  33. そろそろ仕事の話、しないか?
  34. 「呼び捨てにする貫禄を〜」「さん付けで呼ばれるような貫禄不足でもねぇ」

引用の多用について

押井守インタビュー(Yahoo!ブックス)
――キャラクター自身の台詞にしないのは?

ダイアログ(引用者注:会話。台詞の意味)っていうものをドラマに従属させるんじゃなくて、映画のディテールの一部にしたかったというのが動機です。  劇映画の台詞って退屈ですよね。ほとんどが説明やなりゆきで。それが嫌だった。というか、もっとやることがあるんじゃないかと。言葉それ自体をドラマのディテールにしたかった。ディテールである以上は、それなりに凝ったものでなければならないわけで。一つ一つに足を留めてもいいような陰影のある言葉。ちょっとした人物が吐く台詞も何物かであってほしい。たとえば刑事の『柿も青いうちは鴉も突つき不申候』とか。ドラマといったん切り離したときに言葉は映画のなかでディテールになる。可能であれば100%引用で成立させたかった。古典に関してはほぼそのまま引用しました。世阿弥とかね。様々なレベルで、言葉を機能させたかった。...」

詳説

ロクス・ソルス
【綴り】Locus Solus
【出典】レーモン・ルーセル(仏, Raymond Roussel)の小説タイトル
【意味】「人里離れた場所」という意味のラテン語
【内容】パリ郊外に住む科学者マルシャル・カントレルが彼の広大な邸宅に設置した奇怪な発明品の数々を客たちが数時間にわたって見て回るという話。
【備考】劇中ではガイノイド(女性型アンドロイド)メーカー。パンドラーズ・ボックス書評「奇書中の奇書!死者を甦生し、畸型を作る世紀末のマッドサイエンティスト。」
柿も青いうちは鴉も突つき申さず候
【読み】かきもあおいうちはからすもつつきもうさずそうろう
【出典】尾崎紅葉に徳田秋声が送った原稿についての添え書き
【発言者】暴走したハダリ担当の刑事
【意味】柿がなっていても熟れない内はカラスでさえ手を出したりしない。利益が見込めない内は見向きもされない。
【備考】仕事を横取りに来た公安九課のトグサとバトーに皮肉って言った言葉。刑事続いて「美味しくなると寄ってきやがる」と言う。
自分の面が曲がっているのに、鏡を責めてなんになる
【読み】じぶんのつらがまがっているのに、かがみをせめてなんになる
【出典】ニコライ・ゴーゴリ(Nikolai Vasilevich Gogol)「検察官」(Ревизор)
【発言者】バトー
【意味】どっちも同じ?
【備考】美味しい仕事を上に取られ皮肉を言った刑事に対し「昔の自分を見ているようで」と不満を示すトグサに対して言った言葉。
鏡は悟りの具ならず、迷いの具なり
【読み】かがみはさとりのぐならず、まよいのぐなり
【出典】斎藤緑雨 日刊新聞「讀賣新聞」明治32年8月9日「霏々刺々」
【前後】鏡を看よといふは、反省を促すの語也。されどまことに反省し得るもの、幾人ぞ。人は鏡の前に、自ら恃み、自ら負ふことありとも、遂に反省することなかるべし。 − 一たび見て悟らんも、二たび見、三たび見るに及びて、少しづヽ、少しづヽ、迷はされ行くなり。
【発言者】トグサ
【意味】姿見。自意識の鏡。
【備考】自意識の鏡は人間に自惚れを映すことを許さなかったのです。(公式)
春の日やあの世この世と馬車を駆り
【読み】はるのひやあのよこのよとばしゃをかり
【続き】凧(なぎ)なにもて死なむあがるべし 麗(うらら)かや野に死に真似の遊びして
【出典】中村苑子
【発言者】バトー
【意味】あの世とこの世を行ったり来たりする様。
【備考】死ぬ時には何を持って行こうか、いや「あがるべし」、昇天するのだという強い意志が感じられる
すでにまだ中年の頃から「あの世とこの世」の間を、心は行き来していたのかも知れません。そして今はあの世に居る訳です。
理解なんてものは概ね願望に基づくものだ
【出典】
【発言者】荒巻大輔
【備考】バトーの任務に対する見解を聞いての発言。
シーザーを理解するためにシーザーである必要はない
【読み】しーざーをりかいするためにしーざーであるひつようはない
【続き】そうでなければあらゆる歴史記述は無意味であろう。
【出典】マックス・ウェーバー「理解社会学のカテゴリー」解釈学
【発言者】荒巻大輔
【意味】まんま。バトー曰く「世界は偉人たちの水準で生きるわけにはいかねぇからな」
【備考】ウェーバーは「直接的理解」を「説明的理解」と切り離して考察しようとした。
人はおおむね自分で思うほどには幸福でも不幸でもない。肝心なのは望んだり生きたりすることに飽きないことだ。
【全文】人は望む通りのことが出来るものではない。望む、生きる、それは別々だ。くよくよするもんじゃない。肝心な事は、望んだり生きたりすることに飽きない事だ。
【出典】ロマン・ロラン(仏, Romain Rolland)「ジャン・クリストフ」
【内容】天才的作曲家ジャン・クリストフの、社会に抗して真実を貫くとする闘いの生涯を、芸術上の苦悩や友情、恋愛などを絡めて描いたヒューマニズム溢れる大河小説。
【発言者】荒巻大輔
【備考】ロマンは「魂の致命的な敵は、毎日の消耗である」とも言っている。荒巻「最近のあいつ(バトー)を見ていると、失踪する前の少佐を思い出す」
孤独に歩め…悪をなさず 求めるところは少なく…林の中の象のように
【読み】こどくにあゆめ あくをなさず もとめるところはすくなく はやしのなかのぞうのように
【出典】仏陀『ブッダの感興のことば』第十四章「憎しみ」
【発言者】荒巻大輔、バトー
【意味】人生。孤独・別れ。
【備考】直前に、良き伴侶を得られない場合は孤独を貫け、というような一節あり。劇中はこの言葉の前に自分は幸福だと思うか?という問いかけがある。必ずしも孤独が不幸ということではない。
個体が造りあげたものもまた、その個体同様に遺伝子の表現型
【出典】リチャード・ドーキンス(英, Dawkins, Richard)「延長された表現型―自然淘汰の単位としての遺伝子」
【原題】THE EXTENDED PHENOTYPE : The Gene as the Unit of Selection
【発言者】バトー
【意味】
【備考】
その思念の数はいかに多きかな。我これを数えんとすれどもその数は沙よりも多し。
【読み】そのしねんのかずはいかにおおきかな。われこれをかぞえんとすれどもそのかずはすなよりもおおし
【出典】旧約聖書『詩編』139節
【発言者】トグサ
【意味】無量大数。
【備考】バトーの言った「卒塔婆の群れ」をさしたものか。
彼ら秋の葉のごとく群がり落ち、狂乱した混沌は吼えたけり
【読み】かれらあきのはのごとくむらがりおち、きょうらんしたこんとんはほえたけり
【出典】ミルトン(英, John Milton)『失楽園』
【内容】反逆の咎ゆえに麾下の堕天使の群と共に暗黒の淵に落とされたサタンは、自分たちの代わりに作られた、楽園に住むアダムとイブを「罪」へと誘惑する。
【発言者】トグサ
【意味】サタンの創造主への復讐。物証が挙がるまで公式支援の無いトグサ&バトーを落とされたサタンに例えたか。咆哮はさしずめヘリの飛行音か。
【備考】バトー「だが俺達はサタンじゃねぇぜ」
忘れねばこそ思い出さず候
【読み】わすれねばこそおもいださずそうろう
【前後】『夕べは浪の上の御帰らせいかが候、館の御首尾は恙無くおわしまし候や、御見のまも - 。かしこ』
【出典】三浦屋の高尾太夫が愛顧を受けた仙台伊達綱宗公に宛てた件の文
【発言者】バトー
【意味】「忘れることはありませんから、思い出すことなんかありません」片時も忘れた事はないという意味。
【備考】
信義に二種あり。秘密を守ると正直を守るとなり。両立すべきことにあらず。
【読み】しんぎににしゅあり。ひみつをまもるとしょうじきをまもるとなり。りょうりつすべきことにあらず
【出典】
【発言者】バトー
【意味】
【備考】
秘密なきは誠なし
【読み】ひみつなきはまことなし
【出典】
【発言者】リン
【意味】
【備考】
生死去来/棚頭傀儡/一線断時/落落磊磊
【読み】せいしのきょらいするは ほうとうのかいらいたり いっせんたゆるとき らくらくらいらい
【続き】是は、生死に輪廻する人間の有様をたとへ也
【出典】世阿弥の能楽書「花鏡」
【発言者】キム
【意味】一旦死が訪れると、あたかも棚車の上のあやつり人形が、 糸が切れればがらりと崩れ落ちるように、一切が無に帰してしまう。
【備考】キムが関わっているサインフレーズ。キムの書斎では「落落」を「樂樂」と表記されている。またロクス・ソロスの隠れ社訓か択捉祭りの標語かとの意見も。緊急閉鎖した隔壁にあったとも。「根に帰り、古巣を急ぐ、花鳥の 同じ道にや、春も行くらん」(世阿弥)
人の上に立つを得ず、人の下につくを得ず、路辺に倒るるに適す
【読み】ひとのうえにたつをえず、ひとのしたにつくをえず、ろへんにたおるるにてきす
【出典】
【発言者】バトー
【意味】
【備考】
ロバが旅にでたところで馬になって帰ってくるわけじゃねえ
【出典】西洋の諺
【発言者】バトー
【意味】本質はそう簡単に変わるものではない。
【備考】キムの素性を表した。
寝ぬるに尸せず。居るに容づくらず。
【読み】いぬるにしせず。いるにかたちづくらず
【出典】孔子『論語』
【発言者】バトー
【意味】一人で就寝する時には、死体のように無様な寝姿になることはなく、普段みんなと居るときには容儀(かたち)を作らず、自然体でおられた。普段、他人に対する態度はあくまでも自然体で、形にこだわらず、誰も見ていない場所でこそ正しい姿であるべきである、という意味。
【備考】バトー「死んだように寝ちゃならねぇと孔子様もおっしゃってるだろうが」死んだふりするキムにあてた言葉。
未だ生を知らず。焉んぞ死を知らんや
【読み】いまだせいをしらず、いずくんぞしをしらんや
【出典】孔子『論語』
【発言者】キム
【意味】生の意味も知らないのに、まして死の意味など知ることができようか。孔子が死の問題に関わらぬよう弟子に論した言葉。
【備考】生にも死にも意味はない。生きて居ることに意味があるとすれば、死んでは居ないと云ふだけのことだろう。
多くは覚悟でなく愚鈍と慣れでこれに耐える
【読み】おおくはかくごでなくぐどんとなれでこれにたえる
【出典】ラ・ロシュフコー「箴言集」
【前後】死を理解するものは稀だ。 - 人は死なざるを得ないから死ぬわけだ。
【発言者】キム
【意味】
【備考】
本月本日を以て目出度死去仕候間此段広告仕候也
【読み】ほんげつほんじつをもって めでたくしきょつかまつりそうろうあいだ このだんこうこくつかまつりそうろうなり
【出典】雨斎藤賢 明治37年4月13日の新聞広告
【前後】僕本月本日を以て目出度死去仕候間この段広告仕候也
【発信者】キム
【意味】死亡広告
【備考】トグサの死に目に会えなくて残念。嫌がらせ。
人体は自らゼンマイを巻く機械であり、永久運動の生きた見本である
【出典】フランスの医学者ド・ラ・メトリ『人間機械論』
【同出典】人間は極めて複雑な機械である。… - 全世界には種々雑多な様相化の与えられたただ一つの物質が存在するのみである。
【発言者】バトー?
【意味】
【備考】
神は永遠に幾何学する
【読み】かみはえいえんにきかがくする
【出典】プラトン
【発言者】
【意味】
【備考】幾何学が普遍的なるものをその本質とするなら、それは永遠であることを必須条件とする美に直結するものであり、球体関節は人の形を幾何学と繋ぐ魔法の自在繋ぎ手なのかもしれません(公式)
幸運が三度姿を現すように、不運もまた三度兆候を示す。

【出典】
【発言者】バトー
【意味】
【備考】見たくないから見ない、気がついても言わない、言ってもきかない。そして破局を迎える
人造人間ゴーレムは額に書かれた“aemaeth”つまり“真理”の文字によって エネルギーを得ていたが、最初の文字aeを消され、“maeth”すなわち “死”を示されて土へかえった
【出典】ヤコブグリム,ヘブライ語
【発言者】バトー
【意味】キムからハッキングされているという少佐からバトーへの警告
【備考】守護天使=少佐
思い出をその記憶と分かつものは何もない。 そしてそれがどちらであれ、それが理解されるのは常に後になってからのことでしかない。
【出典】
【発言者】バトー
【意味】思い出と記憶の差はない。その区別は後になってから付くものだ。
【備考】
理非無きときは鼓を鳴らし攻めて可なり
【読み】りひなきときは こをならし せめてかなり
【出典】孔子
【発言者】バトー
【意味】理非(goo辞書:国語辞典)が無いときは大まっぴらに叩いてOK?
【備考】いいのかよ。
鳥は高く天上に蔵れ、魚は深く水中に潜む
【読み】とりはたかくてんじょうにかくれ、さかなはふかくすいちゅうにひそむ
【続き】鳥の声聴くべく、魚の肉啖ふべし。これを取除けたるは人の依怙也。
【出典】斎藤緑雨 日刊新聞「讀賣新聞」明治32年6月26日「霏々刺々」
【発言者】バトー
【意味】
【備考】飛んでる鳥の中から素子を探せ!
聖霊はあらわれたまへり
【読み】せいれいはあらわれたまえり
【出典】
【発言者】バトー
【意味】
【備考】少佐をさして言った言葉。往年のツーマンセル再結成。
何人か鏡を把りて、魔ならざる者ある。魔を照すにあらず、造る也。即ち鏡は、瞥見す可きものなり、熟視す可きものにあらず。
【読み】なんびとかかがみをとりて まならざるものある。 まをてらすにあらず、つくるなり。すなわちかがみは べっしすべきものなり。じゅくしすべきものにあらず。
【出典】斎藤緑雨 日刊新聞「讀賣新聞」明治32年8月9日「霏々刺々」
【発言者】少佐
【意味】
【備考】ハダリ2052にロードされた草薙素子が、同型の暴走したハダリを見て感慨にふけった言葉。
鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しまず。声あるものは幸いなり。
【読み】とりのちにかなしめど、うおのちにかなしまず。こえあるものはさいわいなり
【出典】斎藤緑雨
【全部】刀を鳥に加えて、鳥の血に悲しめども、魚に加えて魚の血に悲しまず、声あるものは幸福也
【発言者】少佐
【意味】声のあるものは気にかけてもらえるが、無ければ同情は薄い。
【備考】人間と人形。少佐のバトーへの救いの言葉。人形になりたくないと叫ぶ子供と職業柄(?)人形にならざるを得なかったバトー。
そろそろ仕事の話、しないか?
【出典】パトレイバーThe Movie2
【発言者】トグサ
【意味】本線戻し?
【備考】観客の心。パトレイバーThe Movie2で特車二課第二小隊長 後藤喜一が陸幕調査部別室所属 荒川茂樹に対して車中言った言葉。
「呼び捨てにする貫禄を〜」「さん付けで呼ばれるような貫禄不足でもねぇ」
【出典】注文の多い傭兵たち
【発言者】バトー
【備考】リンからキムの情報を聞き出す時のやりとり。

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