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花を見て花を損なう人々

満開の桜 三寒四温と言われる、3月から4月にかけてのこの時期は、「桜前線の北上」が毎日のテレビの話題となる時期でもある。
 この週末、東京をはじめとする関東南部では一斉に桜の花が満開となった。
 我が家の近所の公園もまた、満開の桜を目当てに近在から多くの花見客が押し寄せ、ふだんは静かな住宅街は人々の喧噪に包まれていた。
 さて、この賑わいや華やかさの一方で、こういった”観光地”にはつきものの問題も起こっていた。

集積場を清掃する職員  桜の木の下に陣取った人々の輪の外には、飲み終わったビールの空き缶や持ち寄った食材が入っていたであろうコンビニ袋、タバコの吸い殻、その他もろもろのゴミが散乱していた。
 満開の桜はやがて散り、その花びらは土に還るが、人間が作ったゴミは人間が始末するほか方法はない。

 また、私たちがオートキャンプなどで屋外に出るときは、持ち込んだ食材などから出るゴミは自宅へ持ち帰るのが原則である。
 しかし、花見の名所といわれるところでは、ほとんど例外なく、臨時の”ゴミ集積場”なるものが設置され、人々は安易にそれを利用する。
 桜の花の下にゴミの山。これほど無粋なものはないと思うのだが、これは「美的感覚の違い」とひとくちで片づけられる問題であろうか?

 花を愛でながら酒を飲み歌を歌うという行事は、古代より花々の移り変わる「四季」というものをもつこの国に受け継がれてきた、一つのすばらしい”文化”だと私は考えるが、自分たちで愛すべき花とその風景を自らの手で台無しにするというのは、日本人がすでに花を愛する心を失っているのだと考えるほかないと思うのだが・・・。

(2001.04.02)

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