「OGFオリガンリレー小説〜ケ・セラ・セラ〜」 エピローグ
連盟司令室、椅子に座り黙々と作業を続けるフェリオ。
ドアがノックされ、キセア入室。
キセア:
ウェブリング以外の全システムの復旧が完了しました。
みなさんすぐに出発なさるそうです。
フェリオ:
わかったわ。すぐに行く。
そう伝えてちょうだい。
キセア:
あの……フィリスさんもいらっしゃるみたいなんですけど……
フェリオ:
それがどうかした?
彼女も連盟の役職にいるんだから当然でしょう。
キセア:
そう、ですよね……
ではお待ちしてます。
キセア退場。
照明は一旦全て落とされ、すぐにフェリオだけを照らし、その後を追う。
フェリオは無言でしばらく佇み、そして無言のまま部屋を出て行く。
場面変換、中庭。
ラムダ、リューネルトをはじめ、エア姉妹、エータ、リュウエとミュナに至るまで、生き残った全員が一堂に会す。キセアは草の上に座り込んで待機状態。
ラムダは一歩前に出てフェリオと握手をする。
ラムダ:
あなた達にはお礼の言葉もありません。
フェリオ:
いいえ、今回の件は連盟側にも落ち度があったわ。
私たちはむしろあなた達に助けてもらったほうだし、お礼を言うのはこっちよ。
ラムダはフェリオの隣のフィリスに向き直り続ける。
ラムダ:
あなたのご英断無くしてこの事件の解決はありませんでした。
本当にありがとうございます。
フィリス:
別に……当然のことだ。
私よりも丁度いいタイミングで現れてくれた女神様にお礼を言っておかないとな。
笑うラムダ。
ラムダ:
ええ。それはもう、何度もお礼を申し上げましたよ。
その度に可愛らしい笑顔を見せてくれました。
髪を撫で付けながら明後日の方向を見つめフェリオは言う。
フェリオ:
あなた達の助言を採用して、ウェブリングは停止することにしました。
ウェブリンクをもっと効率よく運用して、オリガンの繋がりを維持していこうと思います。
ラムダ:
そうですか。それはよかった。
ラムダはアリスとリン、そして彼女たちと話すリュウエとエータ、エア姉妹を見ながら、
ラムダ:
それなら彼女たちの交友が絶たれることもありませんね。
そうでないと困る者もいることですし。
フェリオ:
あまり頻繁に会ってもらうのは私が困るんだけどね。
そのあたりは彼女たちに任せます。
ラムダ:
それがよいでしょう。
しばし無言。
そこでキセアが立ち上がり準備が終わったことを告げる。
キセア:
各時間軸への接続完了。誤差、ノイズは全系統においてゼロ。
パワー・オブ・ジ・アックスをルート権限にてシングルユーザーモードで起動します。
ラムダ:
行かなければいけないようですね。
またいつかお会いできることを願います。
フェリオ:
いやでもまた会うかもしれませんよ。
なにか問題が起きたら、ね。
フィリス:
私はもう会いたくないな。
ラムダ:
どうなるかはわかりませんが。
それでは、さようなら。
ラムダ、キセアが生み出したリンクへ入り退場。
それに続いて各々が退場。
最後にエータが残り、フェリオを見据えて言う。
エータ:
安心しろ。もうゼロは現れない。
俺の中のゼロも、悪夢も何もかも、ちゃんと消えた。
フェリオ:
ありがとう、エータ。
私なら大丈夫よ。
エータ:
……そうか。
エータはしばらくフェリオを眺め、そしてゆっくりリンクからと退場。
涙を流すアリスをリンが抱きしめる。
フェリオ:
フィリス。
リンクとは別方向へ退場しようとするフィリスをフェリオが引き止める。
フェリオ:
ありがとう。
フィリスはクオンを伴って無言のまま退場。
続いてアリスとリンも退場。
照明は再び落とされ、場面転換、戦没者墓地。
スポットライトはフェリオとキセア、中央の墓標のみ。
フェリオとキセア、墓標に歩み寄る。
フェリオ:
あなたは最後の最後で、あのフィットに戻ったのね。
自分の罪を悔いることができたのね。
キセア:
あの人は、心の底からフェリオさんを愛していらっしゃいました。
説明はし辛いですけど……私にはそれがよくわかりました。
フェリオ:
でも私は違った。
キセア:
そうじゃありません!
フェリオさんは今でもちゃんとフィットさんのことを愛していますっ!
そうじゃなきゃ、死んだ人のお墓なんて作れません。
フィットさんはきっと最後に幸せになれたと思います……
フェリオ:
そうだと、いいわね。
フェリオは手に持った白いデイジーの花束を墓に置く。
ライトがじょじょに消えて、フェリオとキセアの二人は退場。
終劇。