#01
「今日は何の日?」
時子がいきなり桂に聞き出す。
「む。今日は……」
桂が黙り込み、少しばかり照れ込む。
「……胃薬を用意しとけと、皆に言ってくれ。」
『母の日』
「え」
「だから言ったであろう。胃薬を……」
「え、だって。お爺様が?」
「わし以外誰がいる」
「……い、いないわね……」
「わかったろ。なら……って」
「お爺様の手料理……あぁ……」
「……そうか。そこまで期待されたらわしも、気合を入れなおすとしよう」
「……いいわぁ……うん。」
「……頑張るかのぅ」
桂が浮かれ気分になっているとき、透がやってきた。
「あれ?じーちゃんに時子さん、どうしたの?」
「お爺様がね、今日の料理作ってくれるって。」
「へ……」
「うむ。今日は力作じゃ。」
「あんず!あんずはいるか?」
「何でいきなりあんずを呼ぶのさ……」
「外に行く準備しろ!」
「くぉら。お爺様の料理が食えないっての?」
「……(遠い目」
「まぁ、そうなったらわしの料理は……時子だけが味わえるんじゃぞ。」
「透!今すぐ行ってきなさい!さらも連れてね!」
「え…何その心の入れ替わり具合……」
「いいから!!」
「はーい。わかりましたよぉ」
「……うふふふ……」
「ふふっ……」
「(何企んでるんだこの二人はー!)」
そこに何も知らないあんずが
「かっちゃーん!なにしてんの?」
「あんず。今から外に行くぞ」
「え?な、なんでってこらー!あんずをかつぐなー!はなせー!」
「……ごゆっくり。」
「「え?」」
(パタン)
「……気を使わせてしまった様じゃな」
「ったく……後で透君の料理は激辛にしてあげようかしら。」
「まぁ……こういう日って事で……許してやってくれ」
「まぁ……ね。」
「おじいさまぁ……手料理楽しみにしておりますね」
「任せておけ!」
「きゃーっ!おじいさまかっこいいーっ!」
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「惚気ですね」
「そうだな」
「そだね」
-FIN
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