#05
『鏡』
「ふむ…」
鏡を見て悩む男性が1人。桂である。
「……いい加減、髪でも切りに行きたいが……うむ……」
そうなのだ。樹の力による木隠の力
すなわち、下におりたらどんな事になるかも分からない。
つまり。床屋にはいけないのだ。
「……おじいさま。どうなさったのですか、鏡などを見て。」
そして桂に呼ばれた紫蘇が桂の顔を鏡越しで見ながら聞いてきた。
「ふむ。きたか、紫蘇よ。実は折り入って頼みたい事があるんだが。」
「何なりと。私のできる範囲でしたら。」
「ふむ……散髪は……できるか?」
「は?」
「いや、散髪。」
「……できますが……」
「……切ってもらいたいんだが。髪を」
「……構いませんが」
「……む。助かる。」
「で、おじいさま。どのように」
「凄く短く。透ぐらいに」
「……参ります。」
(ジョキジョキ)
「あ」
「む。どうした、紫蘇」
「いえ、何でも……」
「む……そうか。」
「(言えない……おじいさまの髪型が父様っぽくなったなんていえない……)」
「お。仕上がっ……」
「……すみません。透君並よりもこちらのほうが似合うかと思いまして……」
「……なら、素直に失敗したといっても構わんじゃろうて……」
「……申し訳ありません……」
「別に攻めてるわけじゃないんじゃから。わしはこれぐらいでも構わんからのぅ」
「……そ、そういってもらえますと……助かります……」
「……まぁ、こういう事もあるじゃろうて。」
「……すいません……」
「じゃから、気にせんでええって。」
「はい……」
「(……実は、今日切ったの初めてだって事……言わなくてよかったかなぁ……)」
紫蘇さんが誰も初心者だと思えない腕で桂の髪を切ったが、
その後桂は何故か今後髪を切るのは透に任せたそうな。
-FIN
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