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『師走の月』
「とーる!」
「ん?なんだ、あんず。」
「しわすってこんげつのことだよね」
「それがどうした。」
「なんでしわすっていうんだ?」
「む……。そ、それはな……」
「それは?」
「坊主さんが寺中を大急ぎで走り回るから師走って言うんじゃないかな。」
「……そ、そうなの……」
「(やば!間違えたか!?)」
「とーる。あたりまえのこといってないでなにか
じょうだんいうかなーってきたいしてたのに……つまんない。」
「え……じょうだんとかきたいしてたの?」
「それいがいになにきたいするの。」
「……なんだろ」
「かっちゃーん。とーると話してもつまんないから話し相手になってー。」
「あんず……それは痛い」
━あんずは透の前から去っていった。
━あんずと入れ替わりに時子さんがやってきた。
「あ、時子さん」
「透君、ちょうど良かった。今からお買い物を頼もうとしたんだけど……」
「……外は初雪で寒いってのに……?」
「だからー。一緒に行けば寒くないでしょ。」
「いや、そういう問題なんですか。」
「そうだよ。だって薬草とりにいくだけだもん。」
「何処からですか」
「弓女の家から」
「なんでですか」
「桂さんに頼まれましたから」
「なんで時子さんだけで行かないんですか」
「こんな寒い時期に弓をぴゅんぴゅん飛ばしてきそうだから……」
「……用は僕に盾になれと……」
「若い男性って頼りになるわよねー♪」
「……うわぁ……ひでぇ……」
━数秒後には時子さんに引きづられていく透の姿があった。
「いってらっしゃいませー。透さん」
「あぁさらさん……」
「……さぁて。いくわよ。」
━そして透は修羅場を迎える。
-to be continued- |