ロシアなひととき > メルマガ > ロシアから『風の便り - 5 -』

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 ここでは、メルマガ『ロシアなひととき』の中で、現地ロシア人スタッフによって紹介された、役立つ情報から生活術や習慣まで、様々なジャンルの情報を皆さまにお届けします。
 

  ◇2005.09.08.「きのこのサワークリーム炒め」
  ◆2005.09.22.「育児支援」
  ◇2005.10.06.「幼児のための歌」
  ◆2005.10.20.「変わった飲み物」
  ◇2005.11.17.「なくなってしまった革命記念日」

  ◆2005.12.01.「外国語を学ぶ」
  ◇2005.12.15.「仕事に満足していますか?」
  ◆2006.01.12.「マロースおじさん」
  ◇2006.01.26.「古い蔵書」
  ◆2006.02.09.「バレンタイン・デー」

  ◇2006.03.02.「働くということ」
  ◆2006.03.16.「最後の絆」
  ◇2006.03.30.「ロ日フェスティバル」
  ◆2006.04.13.「オートバイ」
  ◇2006.04.27.「桜の美しさ」

  ◆2006.05.25.「ロシアへの投資」
  ◇2006.06.08.「少子化対策と軍備増強」
  ◆2006.06.22.「進出する日本企業」
  ◇2006.07.06.「宗教の衰退」
  ◆2006.08.10.「市民にはあまり歓迎されなかったG8」

 


◇ 2005.09.08.「きのこのサワークリーム炒め」◇

(ロシア人スタッフ:I)

 皆さんいかがお過ごしですか? こちらは既に最低気温が10℃を下回る日があり、日中でも最高気温は20℃前後になって、すっかり秋の気配です。

 毎年この季節にはきのこ狩りへ出かけるのですが、今年もたくさん収穫できました。採ったきのこは保存食にするために塩漬けにしたり、乾燥させたりしますが、今日はすぐにできるレシピを皆さんにご紹介したいと思います。

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  <きのこのサワークリーム炒め> − 4人分 −

  [材料] 生きのこ          500グラム
      サワークリーム(スメタナ)  半カップ
      チーズ           25グラム
      小麦粉           小さじ1杯
      サラダ油          大さじ1杯
      パセリ(ウイキョウ)     適量

  [作り方]

   1.きのこをよく洗って熱湯で湯通しします。
   2.湯通ししたきのこを薄切りにスライスします。
   3.それをサラダ油を敷いたフライパンに入れ、
     塩を少々振って軽く炒めます。
   4.炒め上がる前に小麦粉を入れて、手早くかき混ぜます。
   5.サワークリームを入れ、煮上げます。
   6.その上におろし金でおろしたチーズをふりかけます。
   7.それをオーブンに入れ、天火で表面がきつね色に
     なるまで焼きます。
   8.仕上げにパセリもしくはウイキョウをふりかけます。

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 これで、「きのこのサワークリーム炒め」が完成!ъ( ゜ー^)イェー♪

 以前、日本人スタッフにこの料理を出した時、日本のきのことは大きさや種類がかなり違うと言っていましたが、どんな種類のきのこでも美味しく食べられると思いますので、是非一度試してみてくださいね。

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◇ 2005.09.22.「育児支援」◇

(ロシア人スタッフ:L)

 昨日、友人のところへ遊びに行ってきました。以前このコーナーで妊娠や母親教室についてなど、何度かご紹介したことのある友人です。彼女と赤ちゃんに会うため、久しぶりに出かけてきました。

 先日のこと、彼女の赤ちゃんが初めて自分で歩いたらしく、すぐにすごい勢いで電話をかけてきました。彼女とご主人の喜びようといったらありませんでした。最初に電話を受けた時、受話器の向こうで一体何が起こっているのか分からなかったくらいですから(笑)。言葉を話すことと立って歩くことが人間と猿との違いだ!なんて言って大はしゃぎしていました。
 その後、彼女たちは息子が初めて自分で立って歩いたことを記念して、ワインで祝杯をあげたそうです。

 彼女たちのように結婚して子供をもうけ、その成長を実感して幸せを感じている夫婦は良いのですが、現在、こちらでは少子化が問題になっています。少し前に読んだニュース記事によると、ロシア人の子供を作る身体的能力自体、男女共に著しく低下しているとのことで、問題が深刻化しているようです。

 そのような中、私たちが住んでる市では少子化対策として、出産や育児にかかる費用を補助金として市が一部負担しています。
 具体的には、出産時に約8,000ルーブルが支給され、その後1年間は毎月1,200ルーブルずつ支給されます。また、第1子のみ出産後に年間1,000ドルまでの補助金が出ます。これは現金で支給されるのではなく、クレジットカードのようなカードが配布され、育児に必要な物品を購入する際にそのカードを利用して決済できるという仕組みになっています。

 このような対策は全ての市や町で採られているわけではありませんので、ここで暮らし、今後子供をもうけようと考えている私たちはとても幸運です。少子化の根本的な原因をなくすということには繋がらないのかもしれませんが、少なくとも、生活のために共働きしなければならないような若い夫婦にとって、この育児支援は大変重要で貴重なものだと思います。

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◇ 2005.10.06.「幼児のための歌」◇

(ロシア人スタッフ:L)

 前号の続きのような形になりますが、私が友人宅に遊びに行った時、最初はご機嫌だった赤ちゃんが、お昼寝の時間になったせいか、だんだんぐずり始めてしまいました。その際、友人は歌を歌って赤ちゃんをあやしながら寝かしつけていました。私が幼い頃、母もよくその歌ってくれていたことを思い出しながら、懐かしく聴きました。

 今日はその幼児のための歌をご紹介します。

 ┌―――――――――――――――――――――――――――――――┐
  【1】

   - Ладушки, ладушки,
   - Где были?
   - У бабушки.
   - Что ели?
   - Кашку.
   - Что пили?
   - Бражку.
   - Кашка сладенька,
   - Бабушка добренька.

  【2】
   - Ладушки, ладушки.
   - Где были?
   - У бабушки.
   - Что ели?
   - Кашку.
   - Кашку - малашку
  -------------------------------------------------------------
  【読み】
  【1】
   - ラードゥシキ, ラードゥシキ,
   - グジェ ブィリ?
   - ウ バーブシキ.
   - シトー イェーリ?
   - カーシクウ.
   - シトー ピーリ?
   - ブラーシクウ.
   - カーシカ スラジェーンカ.
   - バーブシカ ダブリェーンカ.

  【2】
   - ラードゥシキ, ラードゥシキ!
   - グジェ ブィリ?
   - ウ バーブシキ.
   - シトー イェーリ?
   - カーシクウ.
   - カーシクウ - マラーシクウ.
  -------------------------------------------------------------
  【意訳】
  【1】
   ラードゥシキ、ラードゥシキ(手のひらさん、手のひらさん)!
   どこにいたの?
   おばあさんのところ。
   なにを食べたの?
   カーシャだよ。
   なにを飲んだの?
   ブラーガ(ビール)だよ。
   カーシャは甘くて、
   おばあさんはやさしいよ。

  【2】
   ラードゥシキ、ラードゥシキ(手のひらさん、手のひらさん)!
   どこにいたの?
   おばあさんのところ。
   なにを食べたの?
   カーシャだよ。
   カーシャ−マラーシカだよ。
 └―――――――――――――――――――――――――――――――┘

 この歌には特に深い意味はありません。リズム感よく韻を踏んだ言葉遊びのようなもので、たくさんのバリエーションがあります。
 ぐずっていた赤ちゃんは、友人が静かにこの歌を歌って優しくあやしていると、いつの間にか眠っていました。

 久しぶりにこの歌を聞いて、離れて暮らしているため最近会っていない母のことを思い出し、家に帰るとすぐに電話をしました。母は突然の私からの電話に少し驚いたようでしたが、元気そうだったので安心しました。
 こちらから電話をしたのにあれこれ色々と聞かれ、結局は長電話になってしまいました。いくつになっても親は子供のことが心配なようです。

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◇ 2005.10.20.「変わった飲み物」◇

(日本人スタッフ:E)

 だんだん肌寒い日が多くなってきましたが、皆さんいかがお過ごしですか? 秋の長雨とはいえ、今年の雨は例年に比べて多いような気がします。行楽シーズンで折角連休もあったのに、週末の度に雨に降られるのは非常に残念ですね。

 こう肌寒い日が多くなってくると、温かい飲み物が恋しくなります。私はコーヒーや紅茶も大好きですが、やっぱり熱〜い日本茶が一番です。甘い和菓子片手に熱い日本茶を飲む…至福のひとときです(笑)。

 飲み物と言えば、以前ロシア人の友人の家で、見た目は濃い牛乳、匂いはヨーグルトという飲み物を出されました。取りあえず飲んでみるように言われたので、恐る恐る飲んでみると、これがまた何とも言えない味(汗)。説明するのがちょっと難しいのですが、「全く甘みのない炭酸入り飲むヨーグルト」といった感じでした。不味いというほどではありませんが、大きなグラスになみなみと注がれていたので、全部飲み干すのに苦労しました。

 それは「айран」というカフカス、グルジア地方の飲み物で、トルコでよく飲まれているものなのだそうです。お店で手軽に買える飲み物なので時々飲んでいるとのことでしたが、残念ながら私にはちょっと合わなかったようです。

 その後、友人は口直しにと、日本でも有名な紅茶メーカーの緑茶を出してくれました。ペットボトルを見ると、確かに「Зелёный чай(緑茶)」と書かていたので安心して飲みましたが、飲んでびっくり! 砂糖がたっぷり入っていたのです。予想外の味に思わずふき出してしまいそうになりました。友人はお茶なんだから砂糖が入ってるのは当たり前だろうという顔をしていましたが、抹茶ならいざしらず、緑茶は冷たくてもさすがにそのまま飲みたいものです。

 日本で紹介される海外の料理が日本人の口に合うようアレンジされることが多いのと同様に、お茶一つとってみても、海外でも現地の人の好みに合わせてアレンジされるのだということを実感した1品でした。

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◇ 2005.11.17.「なくなってしまった革命記念日」◇

(ロシア人スタッフ:)

 日本も少しずつ寒くなってきたと聞きましたが、皆さんいかがお過ごしですか? こちらの天気はあまり良くありません。現在、日中は5℃前後で例年に比べて暖かいですし、空気も湿っています。この変な気候のせいで、私はどうやら風邪をひいてしまったようです。

 既にご存知の方も多いと思いますが、11月7日はロシアではかつて祝日でしたが、今年からなくなってしまいました。この日は約90年もの間、「革命記念日」として毎年祝われていましたが、ペレストロイカで社会秩序が混沌とし、その後、古いロシアから新しいロシアへ生まれ変わったという表現の1つとして(一体何をもって新しいロシアとするのか私には分かりませんが、民主主義でないのは確かです)、96年にエリツィン前大統領が「和解と合意の日」として改めました。この時点ではまだ祝日として残っていました。

 しかし、あるアンケートによると、いかなる和解もなされなかったと感じている人々が多いようです。実際にこの日、相反する主義・主張をする人々がデモをするようになりました。

 現在、祝日は別の日に制定され、そのような「新ロシア人」が祝う休日は11月4日の「民族統一の日」になりました。共産主義者は今年も相変わらず11月7日にストライキをしていましたが、10年後、今の若い世代は「革命記念日」のことなどすっかり忘れてしまっているでしょう。
 

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◇ 2005.12.01.「外国語を学ぶ」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 先日、息子の誕生日に日本人スタッフからお祝いのプレゼントが届きました。中身は英語と日本語が同時に勉強できるピクチャーカードでした。私は昔から武道や日本語を勉強していますし、息子にも英語と日本語を学習させようと思っているので、とても嬉しいプレゼントでした。息子はまだロシア語も少ししか話せませんが、言語を習うのは早ければ早い方が良いということは言うまでもないことですから。

 現在、こちらでは中国語がブームになっており、中国に関する専門家がもてはやされています。中国との政治的、経済的関係を考えると、今後この傾向はますます増大していくでしょう。しかし、私は仕事で英語が必要なことから、仕事が終わった後、週2、3回英会話教室に通っています。それに、私個人としては日本語の方が好きで、日本語の響きやリズム、特に女性が話す日本語の美しい流れを気に入っています。

 仕事の後で習い事をするのは非常に大変なことですがやむをえません。将来的なことを考えると英語を身につけておくことは必須でしょうし、息子には幼いころから外国語を学ばせてやり、このような苦労をしなくても良いようにしてやりたいと思っています。

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◇ 2005.12.15.「仕事に満足していますか?」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 皆さんは自分の生活・仕事に満足していますか? 私はある部分ではとても満足しています。: 職場の同僚たちとの関係はとても良好ですし、仕事を終え、新居の新しいマンションに帰ると、妻が優しく出迎えてくれます。そして、可愛い我が息子の笑顔を見る…そんなことに喜びを感じています。

 しかし、ただ1つだけ不満なことがあります。それは給料です。今の給料では家族3人でも満足に生活できません。将来的にこの状況が変わることを期待していますが、転職も視野に入れ、今の職場でできるだけ多くのことを学び取りたいと思っています。その意味では、今後ビジネスマンとして役に立つことを多く学べる今の職場には感謝しています。

 私の現在の仕事はいわゆる卸しです。以前、日本人スタッフに依頼して、私の勤めている会社が興味のある日本の商品について調べてもらったことがあるのですが、当面の間、取り扱うことはなさそうです。というのも、商品のクオリティが高いのはよく分かっているのですが、その分、価格も高いからです。私たち自身がいくら熱心に推しても、顧客のニーズがなければ当然売れませんから。景気が良くなっている(実際には富裕層が増え、貧富の格差が増大していると言った方が良いのかもしれませんが)とはいえ、そこまで経済・社会全体が熟していないのでしょう。非常に残念です。

 前回も書きましたが、実務の他に英会話教室にも通って勉強していて、家での空き時間も英語の勉強に費やしています。給料面で少しでも良い条件で働けるようになるため、また、自分自身のステップアップの意味でも、前向きに頑張ろうと思っています。

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◇ 2006.01.12.「マロースおじさん」◇

(ロシア人スタッフ:)

 2006年という新しい年が始まりましたが、皆さんは良い新年を迎えることができましたか? 以前、ご紹介したことがありますが、私たちの国では12月25日をカトリックのクリスマス、1月7日をユリウス暦でロシア正教会のクリスマスとして祝うので、その間の新年を挟んでずっと祝賀ムードでした。

 少し前になりますが、ロシアのクリスマスに登場する『マロースおじさん』についてお問い合わせがありましたので、今日はその『マロースおじさん』についてご紹介したいと思います。

 ロシアでサンタクロースのような役割を果たすマロースおじさんは、30年代のソ連時代に登場しましたが、革命が起こるまでそのような性質は持ち合わせていませんでした。ソ連時代にはクリスマスの祝日も存在しなかったと私は記憶しています。マロースおじさんの外見はサンタクロースと類似している部分もありますが、ロシア人はマロースおじさんの方が欧米のサンタクロースよりもより古い起源を有していると思っています。

 ロシアのマロースおじさんの起源は東スラブ古来の信仰にあります。かつては様々な呼び名で呼ばれており、自然の力の象徴でした。このマロースおじさんは常に優しい人物として登場するわけではなく、マロース(厳冬・極寒)の名の通り、残忍な一面も持ち合わせています。そして、本来、クリスマスとは何の関係もなく、冬の象徴として新年にだけ登場する人物でした。しかし、時期的なことといい、サンタクロースとの類似点も多いことから、次第に同じように扱われるようになったものと思われます。

 一般的に皆さんがご存知のサンタクロースのイメージは、コカ・コーラ社が作った宣伝用のものが元になっていると思いますが、マロースおじさんとはその性質だけでなく外見上でも異なる部分があります。

 例えば、マロースおじさんは非常に背が高く、地面まで届くほど長いシューバ(毛皮のコート)を着ており、サンタクロースよりも長いひげを蓄え、濃い髪の毛と眉を有しています。その顔の表情は優しく、時として恐ろしく厳しいものになり、低く大きな声を出します。そして、星と雪の結晶で装飾された長い杖を持っています。また、孫娘のスネグーラチカ(雪娘)と共に現れ、彼らをスネガヴィック(雪だるま)がサポートしているのです。

 クリスマスが終わったばかりなのでまだかなり先のことになりますが、機会があったら比較してみてくださいね。

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◇ 2006.01.26.「古い蔵書」◇

(ロシア人スタッフ:)

 最近、妻の両親のところへ行く機会がありました。そこで面白いものを見つけたので、ご紹介したいと思います。

 それは、1904年に発刊された雑誌「NIVA(1870−1918年、ペテルブルクで出版されていた大衆雑誌。付録としてロシアや外国の作家の作品集がつくので好評だった。)」のコレクションです。当時、ロシア人たちは日本の生活様式と文化に興味を持ち始めました。丁度その頃、ロシアは日本と戦争をしており、日本の過去の戦争や平和な生活など、日本についての様々な分析や見解が情報として広められていたからです。私が見つけた雑誌は、日本の経済問題についての論文に多くの紙面が費やされていましたが、もしそれがもう少し思想的なものだったら、日本の読者の皆さんにとっても、興味深いものだったかもしれません。

 妻の両親の家は19世紀から20世紀の書籍を集めたちょっとした図書館のようです。例えば、トルストイ、ゴーゴリ、ネクラーソフなどの生前当時の出版物が多くあり、大変価値があるものばかりです。

 私の家族は既に一度大きな間違いを犯しました。15年前、私の両親の手元には、ある伯爵の子孫から手に入れた、18世紀から19世紀の古いフランスの本の蔵書がありました。しかし、家族の誰もフランス語が分からず、しかも貧しかったので、結果、それらの本はわずかなお金の為に売られてしまいました! ソ連時代、一般的な人は古い時代や文化の文献に対して、ブルジョア・地主・帝政の退廃した遺物だと軽蔑していたので、それも止むを得ないことだったのかもしれません。しかし、今から考えると、私の両親はインテリゲンツィア(知識階級)を軽蔑したり、彼らに対してそれほど批判的ではなかったように思います。

 当時は、労働者の仕事が学者の仕事より高く評価される時代でした。もちろん、その時、私の両親は将来ソ連が崩壊し、これほど劇的に生活が変わることなんて想像だにできなかったでしょう。
 妻の両親から上記の蔵書を全て古本屋に売るつもりだと聞きました。私はいずれそれらを預かるつもりでいます。

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◇ 2006.02.09.「バレンタイン・デー」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 もうすぐ『バレンタイン・デー』です。日本では、女性から男性へチョコレートを渡す習慣があると聞きました。会社の上司や同僚にチョコレートを渡したり、チョコレートを渡す時に愛の告白をするそうですね。今日は皆さんにロシアのバレンタイン・デーをご紹介します。

 ロシアでは、10年ほど前からバレンタイン・デーを祝うようになったのですが、それ以前にはそのような伝統はありませんでした。通常、カップルでこの日を祝い、お互いにプレゼントを交換しますが、バレンタイン・デーに限らず、ロシアでは女性が男性を祝うよりも男性が女性を祝う方が圧倒的に多いです。男性は女性に花と、できれば何かプレゼントを渡します。プレゼントは金銭的に余裕がない人は絵葉書、裕福な人は自動車、ダイヤモンドといった具合に多種多様です。

 こちらでは、男性から女性、または女性から男性へチョコレートを贈るということはしません。あったとしても、ごく稀なことだと思います。その代わりに、会社の女性従業員がちょっとしたサービスのお礼として、顧客からチョコレートを渡されることがよくあります。

 この日、カップルはレストランか喫茶店で食事をしますが、私が知る限り、ヨーロッパ風、アジア風、ロシア風と、皆それぞれなので、まとめて言うことはできません。ですが、日本食レストランと寿司バーは大変人気があります。その他、高級ヨーロッパ風レストランや価格的に安くリーズナブルという意味で中華レストランも有名です。いずれにしても、カップルたちは夜をできるだけ長く一緒に過ごそうと努力します。これはきっと万国共通でしょうね。

 皆さんも素敵な方とバレンタイン・デーを過ごせると良いですね。それでは、良いバレンタイン・デーを!
 

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◇ 2006.03.02.「働くということ」◇

(ロシア人スタッフ:M)

 最近、働くということについてよく考えます。私の周りにはより良い条件の仕事を求めて転職を繰り返す人が多くいますが、友人もその1人です。

 彼は最初、収入面を重視してある会社の重役つきドライバーとして働いていました。その後、大学での専攻を活かした仕事に就いたものの、上司と折り合いが悪くなり退職。すぐに友人と一緒に貿易関係の会社を起業しました。その会社も設立当初こそ儲かっていたものの、業績悪化により、買収を申し出てきた人に売却。今度は親戚の縁故で、ある大企業に再就職し、労働環境には満足していたようですが、低賃金のため家族を養うのが困難になり、働きながら次の仕事を探して、現在はデザイン関係の仕事に就いています。

 彼曰く、1度でも自分の会社を持った経験がある人は他の人の下で働くのは難しいのと同時に、ロシアでは社員として働いていては満足な生活ができないので、いずれまた自分のやりたいことで起業するそうです。また、大きな会社のトップマネージャーとして働くよりも、個人経営の小さな会社社長として働く方が、ロシアではメリットが大きいとも言っていました。

 その人の性格や生活環境によるのかもしれませんが、より良く、満足できる生活を送るため、また、自分の納得が行く人生を送るために転職するということは、ごく当たり前のことだと私は思います。

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◇ 2006.03.16.「最後の絆」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 日本でもニュースで報道されていると思いますが、先日、旧ユーゴスラビアのスロボダン・ミロシェビッチ元大統領が亡くなりました。そして、その死から多くのロシア人が感じたのは、深い悲しみと怒りでした。

 ロシア人にとって、旧ユーゴスラビアは兄弟国とも言える国であり、ソ連時代の国際的な友好関係と連帯の最後の絆が彼の死とともに失われてしまったのです。私はこれでまたロシアとヨーロッパ諸国・アメリカとの関係において新たな食い違いが生じるのではないかと懸念しています。このことだけが原因ではありませんが、ロシアと西側諸国の子供たちの間で、将来的に心からの友好関係を築き上げるのは困難なことかもしれません。

 日本との関係に関して言えば、東洋諸国の中でも日本は特別な関係にあると思います。一般的に、ロシア人にとって日本人は理解不能で、敵対しあうこともしばしばですが、ロシア人は日本人が欧米人と違って真面目で品行方正であるということを知っており、尊敬もしています。

 もちろん、親欧米派のロシア人も多く存在しますし、同時にアジア人を信頼しない人もいます。もしかしたら、私自身、日本の文化についてよく学び、日本の人々と交流を深めているため、多少見方が偏っているかもしれませんが、一般的なロシア人の民族感情を考慮すると、ロシア人と日本人との将来には肯定的な見通しがあると言えると思います。

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◇ 2006.03.30.「ロ日フェスティバル」◇

(ロシア人スタッフ:L)

 日本では春分の日は“お彼岸”と呼ばれ、お墓参りをする等して先祖供養をするそうですね。とても良い伝統だと私は思います。こちらにも“поминание(パミナーニイェ:追善供養)”やРАДОНИЦА((ラーダニッツァ)=РАДУНИЦА(ラードゥニッツァ):招魂祭、復活大祭後第一週の墓地での法要)”という習慣がありますが、お彼岸とは少し違いますし、そのような伝統を持っている日本を素晴らしいと思います。伝統や習慣を単に形式的にこなしているという人が多いのかもしれませんが、

что имеем, не бережем, а потеряем плачем
 (物をなくして初めて大切さが分かる)

 ということわざがある通り、普段はその大切さに気がつきにくいものです。

 春と言えば、こちらでは毎年『ロ日フェスティバル−日本の春−』が行われています。このイベントは数多くある行事の中でも小規模なもので、児童音楽団による演奏や映画ファン向けに日本映画が上映されます。しかし、今年は日本料理が大人気ということを考慮して、日本料理レストランで日本料理教室のマスターズクラスが開講されます。レストランやホテルで働いていた友人がいるのですが、彼もこの教室に参加するそうです。現在、彼は寿司バーで板前として働いており、将来、自分でも寿司教室を開きたいのだそうです。私から見れば彼は既に大変上手く寿司を握り、時々他の人にも教えているようですが、自分で教室を開くにはまだ十分ではないのでしょう。

 ここ数年のロシア人の健康志向により、まだしばらくは日本料理ブームが続きそうですが、これを機会にお互いの文化交流も進んで欲しいものです。

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◇ 2006.04.13.「オートバイ」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 最低気温はまだ氷点下の日も多いですが、こちらも少しずつ暖かくなってきました。もう少し暖かくなったら、屋外でスポーツをしたり、自転車でサイクリングを楽しんだりする人々も出てくるでしょう。

 去年、私たちの住む街では、ロードバイクから補助輪を付けた小さな自転車まで、自転車がブームになっているという話題をご紹介しましたが、オートバイに関しては、未だにあまり見かけることがありません。ましてや、女性がオートバイに乗っている姿など全く見かけません。

 これはやはり、寒い気候と関係しているのでしょう。路面が雪で覆われたり、凍結している期間が長いのに、1年のうちでたった3、4カ月の暖かい時期を楽しむために、高額なオートバイを購入しようと考える人がまだ少ないからです。現在、こちらでは一般的な新車が約1万〜2万ドルし、中古車が約4千〜5千ドルですが、中古車の販売数は多くありません。

 自動車の他に日本製のオートバイを持っている友人がいますが、彼は自動車は冬の間の移動手段、オートバイは夏を満喫し、心を解放する手段だと言っていました。少しずつですが、最近では彼のような考え方をする人も増えており、オートバイの需要も高まりつつあります。

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◇ 2006.04.27.「桜の美しさ」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 こちらは今がちょうど季節の変わり目、冬と春との闘いが続いています。雪はもうありませんが、緑もなく、鉛色の憂鬱な天気が続いて、まるで戦争後のような何もない景色が広がっています。しかし、もうすぐこちらにもリンゴの花やライラック、エゾノウワミズザクラが咲き、日本のような美しい春がやってくるでしょう。

 先日、日本人スタッフから桜並木の写真が送られてきました。ほんのわずかな間に美しく咲き誇って満開になり、散ってしまう様は武士道にとても近いと思います。桜の美しさには「有終の美」があります。目に見える美しさは一瞬ですが、そのはかなさゆえに永遠に人々の記憶の中に残っていくでしょう。「現在」のみに重点を置くロシア人にはこのような考え方はありません。

 ロシア人にとって重要なのは、「現在」であり「個人の自由」です。私たちはたった50年から80年の間だけ咲いて散ってしまう桜の花びらでしかありません。私の考え方はあまり一般的ではないので、受け入れられにくいのは分かっていますが、ロシア人も武士道のような考え方を理解し、是非そこから学んで欲しいものです。
 

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◇ 2006.05.25.「ロシアへの投資」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 皆さんは海外投資に関心がありますか? 私が知っている限り、現在、ロシアの株式を外国人に対して売っていない組織は多くあります。また同時に、ロシアの金融組織の多くが、その一部または全て、外国資本のコントロール下にあります。国債でさえほとんど残っていないと思いますが、誰もロシアを信用していませんし、むしろ私たちロシア人自身でさえ、自らの資金を国家に投資しようとはしません。

 個人が少額でロシアの株式購入をすることに関しても、そのような投資をする意味があるのか疑問を感じます。ここでは資産運用的な個人の少額投資は非常にリスクが高いだけであまり意味がなく、ロシア事情に精通しておらず、詳細が不透明な投資は危険だと思います。

 大手銀行に勤めている友人がいるので、彼に会う機会があれば、この件についてもう少し具体的に聞いてみようと思っています。

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◇ 2006.06.08.「少子化対策と軍備増強」◇

(ロシア人スタッフ:L)

 少し前になりますが、ロシアの少子化問題についてのニュースを取り上げました。国内の生活レベルが少しずつ向上してきたこともあり、政府はその対策に力を入れ始めています。例えば、最近プーチン大統領は2007年から第2子を生むと、一時金として25万ルーブル(約100万円)以上を支給すると表明しました。この金額は私たちの感覚からすればとても大きな数字です。

 それと同時に、軍備への財政も増加しています。プーチン大統領はその発言で、欧米諸国は自己利益のためには人権など問題にしないので、ロシアは国家防衛策を強化しなければならないとほのめかしました。
 確かに、プーチン大統領の言う、欧米の方が進んでいるという考え方や欧米のヒューマニティはうわべに過ぎず、私たちに対して2重、3重スタンダードを用いるという意見には賛成できる部分もあります。しかし、もしまた関係が悪化し、戦争ということになれば、少子化対策とは正反対の結果となり、国家財政を圧迫するだけでなく、国内の生活も悪化していくのは目に見えています。

 欧米との関係は、今にも戦争が起こるかもしれないという緊迫したものではありませんが、このような心配が杞憂に終わることを願うばかりです。

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◇ 2006.06.22.「進出する日本企業」◇

(ロシア人スタッフ:Vo)

 そちらは梅雨という雨の季節だそうですね。こちらはまだ寒い日が多くありますが、ここ何日か30度を越える猛暑が続き、そろそろ夏が近づいてきています。

 既にご存知だと思いますが、日本企業であるトヨタがサンクトペテルブルクに進出することになり、現在、トヨタの工場が従業員を募集しています。一部の噂によると、アメリカ企業であるフォードの工場の従業員がそちらへ流れるかもしれないそうです。

 それがもし本当なら、非常に面白いことだと思います。給料面ではそれほど大きな違いがないのですから。トヨタでは、最初の1年間、海外で研修期間があり、その後、各職場に配置されるそうです。給料面だけではなく、それ以外の待遇についても転職を決める理由になるのは間違いありません。

 フォードのレニングラード州の工場では、ストライキを含む経営の危機が何度もありました。客観的に見れば、それは必然とも言えるものです。もうすぐトヨタに続いて日産の工場も建設が始まりますが、果たして、日本の自動車企業の経営方針は、ロシアでも成功を収めることができるのでしょうか。今後の成り行きを見守って行きたいと思います。

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◇ 2006.07.06.「宗教の衰退」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 先日、友人との会話の中で、日本人は欧米人と違って宗教に対する認識が希薄で、無宗教者を名乗る人が多いという話が話題にのぼりました。
 その時は、日本は第2次世界大戦敗戦と同時に、神の定めや大和の国の起源、神に守られているという幻想が崩壊し、その結果として次第に無神論者、無宗教者が大多数を占めるようになったのでは、という結論に至りました。

 人々の信仰の強さは、明日への不安や将来の不確定さの度合いと密接に関係しています。生活水準が向上し、物が溢れ、欲しい物が容易に手に入るようになりつつあるロシアでも、一部の熱心な信者を除き、キリスト教信仰の衰退はあらわれています。ヨーロッパやロシアにおいて、近い将来キリスト教が私たちの生活の中で支配的な立場を失ったとしても、私は驚くことはないでしょう。私たちは現在、キリスト教の「落日」の下に生きているのかもしれません。

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◇ 2006.08.10.「市民にはあまり歓迎されなかったG8」◇

(ロシア人スタッフ:V)

 少し前までこちらは非常に暑く、私たちは週末の度に冷たい水を浴びに出かけていました。私たちは森の湖へよく行きます。田舎の森にはたくさんの美しい湖があるのですが、水は澄んでいて透明なので、恐らく飲むこともできるでしょう。

 夏休みを挟んでしまったため少し古い話題になりますが、サンクトペテルブルクでG8が開催されました。このG8ですが、正直に言って、市民にはあまり歓迎されていませんでした。
 なぜなら、市街中心地へは市民に対してでさえ完全に閉鎖され、特別な証明書を持っていない限り通行することができませんでしたし、クランシタットの対岸には艦隊が停泊していたり、国境付近の町ではその入り口さえ閉鎖されてしまったのです。また、ペテルゴフへの道路も閉鎖、ストレリナー(コンスタンチン宮殿のとなりにある町)に訪れるのも禁止になりました。
 唯一喜ぶべきことは、G8に備え、多くの道路と建物が国家予算で補修されたことくらいです。

 サンクトペテルブルクを訪れる旅行者にとって、最も良い季節になりつつありますが、この期間に訪れた人々はきっとほとんど観光することができなかったでしょう。本当に同情します。

 短い夏が終わると、紅葉が美しい「золотая осень(ザラタヤ オーシニ:黄金の秋)」がやってきます。それと同時に観劇シーズンも始まります。旅行者の皆さんにはこれに落胆することなく、是非また機会を改めてロシアに来て欲しいものです。
 

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