先天性骨系統疾患
系統的骨形成異常疾患の分類

主な変化の部位
疾患
骨端
モルキオ Morquio 病
多発性骨端形成不全症 multiple epiphseal dyslasia
骨端軟骨
軟骨無形成症 achondroplasia
多発性軟骨腫症 multiple enchondromatoses
ハーラー病 Hurler 病
マルファン Marfan 病
骨幹端
大理石(骨)病 mable bone disease
多発性外骨腫症 multiple exostoses
骨幹
エンジェルマン Engelmann 病
骨形成不全症 oseogenesis imperfecta


軟骨無形成症

概要 : 常染色体優性遺伝の疾患で、骨系統疾患で最も代表的軟骨形成異常である
症状 : 長管骨の骨幹端が強く障害され、四肢が体幹に比して太く短い小人、鞍鼻、O脚を呈する


モルキオ病

概要 : 炭水化物の複合体障害で、ムコ多糖体障害のW型に分類される。常染色体劣性遺伝を示す体幹短縮型の小人である
症状 : 3〜4歳以降に多発し、X脚を呈する。骨端や手根、足根に強い変化が現れる。脊柱の扁平椎がX線所見で特徴的である


骨形成不全症(OGI)

概要 : 骨芽細胞の異常によるコラーゲンの成熟過程による問題がある。全身性結合織疾患である。先天性と遅発性がある
       ※ 最近では、青色強膜、四肢の彎曲、難聴、遺伝形式、の4型に分類される
症状 : 脆弱な骨(易骨折性)、難聴、青色強膜を3主徴とする
      重症例では軽微な外力で多発性に骨折しやすいが、治癒期間はほぼ正常である。X線所見では骨陰影は薄く、長管骨は変形しやすい


大理石病

概要 : 破骨細胞の機能異常のために石灰化軟骨が吸収されずに残り、正常な骨が造られない
症状 : 重症例、軽症例に分けられる。重症型は死産、若しくは生後数ヶ月で死ぬ、軽症型は特徴的X線像を示す。すなわち、骨皮質と骨髄腔の区別がつきずらい著明な骨硬化像を示す。骨折しやすい。貧血になる


マルファン症候群

概要 : 常染色体優性遺伝を示す。詳しい原因は不明
症状 : 伸長が高く四肢が細く長い(骨幹端で過成長する)。クモ指、脊椎の側彎、後彎、靭帯関節wa包が弱いため偏平足、反張膝等がみられる。短骨等も長いため椎骨も長くなり長身となる


軟骨骨腫

概要 : 広範囲に、対称性に多発する。腫瘍というよりは骨の形成異常と考えられる。遺伝性を有する。骨腫瘍のうちでは最も多い
症状 : 骨幹端で骨皮質は薄くなり膨隆する。表層は軟骨層がある
治療 : 障害のあるものは切除する


軟骨腫

概要 : 軟骨骨腫に次いで多い腫瘍である。長管骨に多発、約半数が手の指骨、中手骨、趾骨に発生する。その他全身に発生するが、その頻度は低い
      ※ 多発性で半側四肢の発育障害を伴うものをオリエール Ollier 病、血管腫を伴うものをマフィック Maffucci 症候群と呼ぶ
症状 : X線像では、境界明瞭な骨透明層(骨折しやすい)関節部に起こると脱臼することもある
治療 : 切除、掻爬、掻爬後の骨移植により多くは治癒する


多発性神経線維腫症

概要 : シュワン Schwann 細胞から発生する良性腫瘍である。頭頚部、胸壁、背部等に好発する
症状 : 瀰漫性、浸潤性に進行すると象皮病様となる
治療 : 症状が強ければ切除


エーラース・ダンロス Ehlers Danls 症候群

概要 : 全身結合織疾患、皮膚過伸展、関節の過動性、出血性要素を伴う。原因不明の疾患
症状 : 皮膚は異常にやわらかく伸びる。関節水腫、偏平足、習慣性脱臼、側彎


ページェット Peget 病

日本には少ないが欧米では多い。骨の吸収とそれに伴う骨修復過程によりモザイク構造を示し骨の肥厚、変形を示す
症状 : 無症状のこともあるが、変形肥厚による絞扼神経障害を起こすこともある