Kamar Trek
(プロフェッサー奮闘記)

KamarTrek 第1シーズン ラスト エピソード10 苦闘の彼方 PartT
  

0002-03-19
 我輩、美術協会なんてものに加入したのはいいが、あとでハタと気付いたのが展覧会に出す作品が無いということだった。
 ジェネラルとセメタリーはまるで後援会のごときに協力を惜しまない。ギリギリ28日の搬入に間に合うよう本焼きを敢行するという訳だ。
 如何ですかの友情! ありがたいことです。
(さて、この3人13日・14日と常滑に研修旅行に行ってきた。テントで野営、道端で夜は鍋、昼は漁港で買ったマグロをさばいて鉄火丼を食べるようなオジサンです。)

 夜2030時出発。本日は雨、こりゃ火付けは明朝か。
 なんとIROLY7Iに到着してみれば、灯りが!
 なんと、既にビニールシートが張ってあるではないか!
 おまけに焚き火までおこしてある。燃え具合からするとかなり前から準備してある。
 キャプテン様に感謝、感激、雨も吹っ飛ぶ! 何て良い人だ、この方は。

 ジェネラルも深夜合流。赤貝つめ(作品を貝でかさ上げするため)。
 窯詰め終えたのは深夜0300時。
 「ゥ〜ゥ?」やっぱり出てきた、新兵器。
 今回セメタリーが運んできたのは厚さ5pの御影石だぁ〜
 前回、バーナーの位置が高すぎたための土台にするため。それと食器棚。

 0400時火入。今回はちゃんと御神酒は忘れていない。お菓子まである。
 火が入ったのを見計らってセメタリーは仕事に行く。

 我輩たちは暫しの休憩と仮眠。




 明け方 炭焼き小屋を見学に来た人の一人は、キャプテンの紹介を待つまでも無く、あの有名な伊藤氏であった。
 午後からはなんとあのストレンジャー   真昼の訪問者だァ〜!
 「やあ 手伝おうと思ってても なかなか これなくてねェ〜」
 なんか「上等兵 恥ずかしながら只今帰国しました!!」の感じ




 雨の中、さっそくジェネラルとストレンジャーはせっせと窯周りの整備にいそしむ。
 煙突がぬれないようにトタンを張ったり窯の脇に大谷石で階段を作ったりと大活躍だ。





 火も順調で、我輩はここら辺で仮眠。車の中で眠るが今日は寒い。
 「ウ〜〜ッ」と起きてみれば 「バーナーが止まっちゃったよ」とジェネラル
 いろいろやるが火はつかず 結局は取り外す
 「何かこの先 不安?!」後で逆さにしてみると 石油がジャーと出てきた。









 夜はすき焼き。満腹になったところで我輩窯の横で仮眠。


 2200時セメタリー仕事を終えて戻ってくる。
 そりゃそうだ、この彼岸の稼ぎ時 暇なわけが無い。
 早朝には又仕事場へ。寝なくても生きれる人がここにいる。
 ところで
 ジェネラル「オレは神経質だから」
 「明るいところや ちょっとでも気になると眠れない」
 本当か? どうだこのスタイル
 「ジェネさん、シュラフでねなョ〜」
 「ウ〜ン、 ムニャ、ムニャ」


 0002-03-21.0300時 突然「ボーン!!」の音。「なんだ?この音?」
 乾き不完全で入れた、プロフェサーの作品、やはり 割れたか?
 と思いきや、なんとあの常滑御用達の陶管。
 上半分に縦に裂け目が入る。
 おまけに一番良い物を取り寄せたそうで、継ぎ目にゴムがついているという上物
 「う〜ん、くさい!」
 チョコレート色に溶けたゴムがタラタラと流れ出す始末
 バレンタインはもう終わったぞ! 
 まあ、いずれは 燃えてなくなるでしょう
 この後、さらにヒビが入り、常滑見学の時道端に転がっていた陶管を思い出し
 「あんなのでいいのに、積んで帰りゃぁ」と嘆くジェネラル


 少し落ち着いたところで我輩とセメタリー ロストルをいじくり色々と実験を始める。
 閉じると燠は残るが温度は上がらず、
 開ければボーボーと燃え温度は一時的に上がるが燠がどんどん無くなり捨てるようなもの。
 この辺の判断が難しいところです。

 早朝0500時にはセメタリー仕事へ、
 0830時には子守りの(奥様が同窓会なそうな)為ジェネラルが一時帰宅。
 孤軍奮闘の我輩、このままでは薪の残りが心もとないと
 キャプテンの炭焼き用のならの丸太を燃やしにかかる。
 太さ20p長さ90pもある木を入れても バキッバキッと燃える
 煙が出てきた頃、近くの陶芸家の松田さんが様子を見に来た
 「今回はどうですか?」
 前回の失敗窯のこともよく知っている様子。


 「もうどんどん攻めてもいいんじゃないですか?」
 「私はこうやっていますけど」と親切なアドバイス
 こんな謙虚な態度が実にいい。
 松田氏「いいのかな人の窯に手を出して」(どんどんやっておくれ!)
 ともするうちに 煙突から火が…炎が‥‥!
 ……感動の瞬間です。


 午後からはストレンジャー 雨の中、シートの下で黙々と薪割りをしてくれる
 そのうち千住から少しトウのたった乙女達が車で到着「‥‥△○??」
 「小林先生に車で送ってもらったの」とミセス・ドラッグ
 我輩、知らなかったのだが笠間の陶芸家だそうな
 陶芸の森に椅子の作品がある との事で その名も小林東洋氏
 これでプロの陶芸家が3人来たことになる イヤ、ハヤ…

 「農作業の途中だったから、手伝ったら送ってやると言われたから、手伝っちゃった」とチイママ。
 「前からたずねてみたかったのよ」とドラッグ
 みんなで楽しく雑談をやっている(我輩一人で黙々と薪をくべている)
 キャプテンが親しく話しているので、ほんとによく陶芸家と知り合いだなと思いきや
 「オレ、初対面だよ」   「ウソ〜ォ!!」
 まあ、しいたけ お土産に持って帰ったからいいか。


 オバさんたち、イモ掘ってアルミにつつみ焼イモ大会
 窯の上で焼き 「おいし〜い!」ついでにオニギリも焼いている
 我輩疲れが出てきてキャプテンとストレンジャーに窯を頼み仮眠
 今度はテントを丸めてたたんでおいた上に寝る
 もうどこでもOKです
 ストレンジャー、その間も薪割り…  すごい体力です。
 1800時にはSt.ドクター到着
 しかし 何だ? この水蒸気は??? 
 まるで蒸し風呂だ! サウナか??
 もう大谷石の水分はとんでいるはず
 煙突あたりの斜面の地下水をどんどん吸い上げているのではないか  …との結論
 まあ よく問題が起こります。
 こりゃ シューマイが蒸せる、水蒸し窯だな(水虫ではありません)とキャプテン
 笑い事ではありません。
 陶管も下の段に大きなひび割れが ポカッ。 中の炎まで見えます。
 よもや割れて崩れるようなことはとヒヤヒヤもの。
 それにしても炎はきれいです。こんなに煙出したり炎をあげられるのはここならでしょう。
 2000時頃セメタリーが帰ってきて一緒に「やったぁ〜、やったぁ」と感激を分かち合う。
 このままねらしに行けば、まずは成功。しかもSK8(ゼーゲルコーンの番手)は既に倒れている。
 ちょいと安心感でSt.ドクターの手土産の酒をのんだらすぐダウン。

0002-03-22.0200時 子守りを終えたジェネラルが到着 「何?まだ1200℃いってない!?」
「よし、上げてやる!」と意気込んでSt.ドクターと大奮闘。
 攻めに攻めたそうな
 しかし温度計は無情、1163℃が最高値。

 0500時セメタリー仕事へ
 既に薪もほとんどなくなり火も止めてある
 朝、犬の散歩のついでに寄ったのはまたまた近所の陶芸家(入り口の角の人らしい)
 「やぁ、良くやりましたね」
 「はぁ〜 でも開けてみないと」と少し話をする。
 
 それにしても終わった。3泊4日 いや まさに 炎と眠気との戦いでした。
 今日は良い天気だ、と思いきや 突然、突風、爆風
 「とばされる〜!」メモやノート、お茶碗まで飛んでいく
 ジェネラルのデジタル写真を下の鳥小屋まで追っかけていく始末。
 St.ドクターとの必死の修理にもかかわらず  バリ〜〜ッ
 ビニールシートは飛んでしまった。

 そうこうしているうちにSt.ドクターもお帰り、お疲れ様、ご苦労様。
 起きて来たジェネラル「イヤ〜、プロフェサーが煙突から火が出るって言ってたけど、本当だね〜」
 「オレ 感激したよ〜 きれいだね〜」
 1200℃まで上げられなかったのを残念に語る。
 もう体力のない我輩、その後の煙突の修理が限界。
 顔は火焼け、腰が曲がらない、右腕が超筋肉痛。
 片付けも早々に帰路に着く。
 夕刻、風呂に入ってバタン休でした。
 皆さん ありがとう。


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