| 栗田美術館 訪 問 記 |
(これより下画像はクリックすると拡大画像が開きます)
「栗田美術館は伊万里、鍋島を館蔵する世界最大の陶磁美術館」といううたい文句で知られている当美術館は足利市郊外にあり、約3万坪の敷地内には自然と山野草に彩られた様々な作庭が施され、本館他多数の建築物が屹立している。
当美術館の大きな特色は、江戸時代の肥前鍋島藩で生産された伊万里、鍋島のみを展示している事である。本館では伊万里・鍋島の全般的な作品が網羅され大物から小物まで楽しむ事が出来、出入り口横には現代の有田焼きの作品を購入できるギャラリーがある。
上画像:本館全景。
駐車場に隣接してあるのが、世界陶磁館。2階では常時何らかの展示が開催されていて無料で楽しめる他、1階の広大なスペースでは多種多様の現代陶磁器が購入できる。私が当美術館を訪れたのは平成12年の11月24日(金)の午前中。天気も良く、足利市内の現場仕事を早く仕上げ、時間を作っての見学。午後からは白岡の陶器販売の様子を見に行く事にしていたので、じっくり見る時間が無いのが残念だった。
大駐車場は平日の午前中と言う事もあり、乗用車が10台くらいと観光バスがそれでも2台ほど止まっていた。
先ずは無料ということもあり一番目に付いた世界陶磁館によってみた。1階は広大なスペースにショーケースがずらっと並ぶ販売会場。中央の階段にはプレ・インカ特別展示の表示があり、早速2階へ。2階といっても1・2階は吹き抜けなので学校の体育館のように、建物壁面に5m〜10mくらいの巾で廊下のようなフロアーがぐるっと取り囲むタイプの2階だ。壁面に沿ってぐるっと360度展示がしてあり、弥生式土器のような壷や器、土人形や埴輪のような土器が説明文とともに並んでいた。焼きは素焼き程度の物で、考古学的な資料価値があるのだろうと思って観覧した。2階から1階を見下ろすと、ショーケースが宝石のように輝き、とても奇麗な光景で思わずカメラを向けてしまった。
右上画像上:世界陶磁器館全景。下:2階からのレビュー。
下画像はプレ・インカ特別展示の風景。
さて、お目当ての展示館だが、入口になっている大手門を入ると受付があり、何と入場料が大人1、550円!。「高い!」と思わず帰ろうかと思ったが、せっかく来たので、「陶友会の研修費として落とせるかな〜」等と考えながらしぶしぶ支払い入場した。門をくぐると見学順路の矢印に導かれ、本館へ。ぐるっと左回りの上り坂を歩いていくと、右手に栗田山荘という建物があり、現在は食事処になっている。そばを歩いていた見学者の方の話で「あそこで食事も出来るんだよ」「でも高いって評判よ」等の解説があり、思わず微笑んでしまった。
更に坂道をすすんでいくと本館がある。中央入口に入ると左に係員の席があり、一瞬「ここでもお金を払わなければいけないのかな」と思ってしまった。しかし、何も言われなかったので安心して中に入ると、右手に展示室が広がっていた。ここも2階は回廊形式になっており、1階は吹き抜け。伊万里や鍋島の大物小物がショーケースに収まり展示してある。
下画像:本館の展示風景。
次に順路に沿って訪れた歴史館では日本の磁器の歴史から伊万里・鍋島の変遷等、実際の資料展示とともに楽しむ事が出来る。入口を入って左手には大壷の展示があり、入口階段の下と上にも展示がある。
下画像:聖観音像と無名陶工祈念聖堂。

無名陶工祈念聖堂では、作品展示とともに屋上に祈念の観音様が建っている。
この展示館、この美術館の核心である無名陶工作品の展示の心を象徴するかのごとくひっそりとたたずんでいる。他の展示館にもいえる事だが、建物も内容も一般の美術館とは一味違って感じていたのだが、この建物を見て、それが理解できたように思う。
陶磁会館を尻目に、時間の関係で帰路を急がねばならなくなり栗田美術館を後にする事になったが、最後にまず敷地の広さと作りが印象に残った。建物一つ一つも外見共々内部の設計に凝っておりこの美術館の理念を感じさせるようだ。
今回は時間の関係で作品一点一点を吟味する事が出来ず、又訪れる事が出来なかった展示館もある事が残念だが、次回はゆっくりとまわりたいものだとの感慨を残し今回のレポートを終わる。
(了)

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