| 2001 全国公募 陶芸財団展報告 |
平成13年10月16日〜21日 栗田美術館
主宰:陶芸文化振興財団
後援:栗田美術館・戸栗美術館
(以下の映像はクリックすると拡大映像が開きます。)
今年度の陶芸財団展は出品数約420点、大物から小物、いつもながら伝統から抽象と幅広い作品が出品され、見ごたえのある公募展となっています。焼き物に興味がある方は是非一度御観覧下さい(例年この時期に開催しています)。

今回の会場は栗田美術館ということでいつもと勝手が違い2つの建物での展示となりました。左は陶磁会館でのインテリア・実用食器他の展示場風景。右は伝統・人形他の会場風景です。今回景山氏と平泉氏が入選し、展示されているのは右の会場で、世界陶磁館の二階となっています。ここではプレインカの器の特別展示も行なわれており、11世紀の南米の文明がつくり出した興味深い素焼きの人形(土偶?)や大壺などが併設展示されています。

景山氏の「線刻文」は今年で3年目を向かえ、徐々に技法的にも安定してきました。しかし焼締めという性格上、作りとは別次元で、出来栄えが窯焚きに大きく依存するため、今回の作品(右画像)は、わりとおとなしい感じをうけます。
焼きあがりは良く、しっかり焼きしまっており、灰の掛かりも焼成時間の割にはまあまあの作品でとなっています。又、水漏れがしやすいという欠点に於いても今回の線刻文花器では克服しており、これからの更なる発展が楽しみとなってきました。平泉氏の初めての出展作、焼締縄文壺(左画像)は自然釉が十分かかり、窯変もしっかり出ており焼締陶の魅力が引き出された作品となっていますが、惜しむらくもう少し大きいとずっと存在感が出てくると感じました。次回の作品が楽しみです。


個人的な感想として、今回の展示の全般ついて、何かお上品で物足りなさを感じました。会場の照明(もっと明るいと良かった)や展示方法にもよるところが大きいとは思いますが、スペース的にも狭く、一つ一つの作品の良さをじっくりと鑑賞できる環境がもう少しあればよかったと感じました。しかし、栗田美術館自体が大規模な公募展等の展示を前提としたものではないので、その中で苦労してスペースを割り振って頂いたことを考えると、しょうがない部分であると思っています。(左右画像は作品群を見て回る平泉・景山両氏。)
さて、今回の展示の中で目を引く作品が多々ある中、特に賞に輝いた作品を中心に少し映像をご紹介しておきます。
下画像左から、陶芸大賞作品「風草小紋有蓋長壺」、陶芸財団会長賞作品「流線大壺(左上)」、栗田美術館賞「練上げ象嵌花入」
下画像左から、審査委員賞「焼締窯変壺」、奨励賞「灰釉壺(左上)」、審査委員賞「面取葡萄文壺」
尚、真中画像の手前はつつみ陶友会員の塩山さんの作品で「石榴紋皿」。ちなみに違う工房での作陶品です。
上画像左はら、審査委員賞「九介 十介」、右は、入賞はしませんでしたが竜の彫塑が印象的な渋い器で「月迫の竜」。
最終日は、午後4時までの展示となり、その後、作品の直接搬出(引取り)の手続きが行なわれました。当会の景山・平泉両氏も、時間を待って作品を引き取り、帰路に着きました。(左画像は引取り時間まで1F休憩所にて休んでいる景山氏、平泉氏、と筆者)
又、今回の栗田美術館訪問に際し、美術館事務局長の栗田俊英夫妻様には並々ならぬご便宜を頂きました。この場をお借りして御礼致したいと思います。有難うございました。
最後に栗田美術館の益々の充実とご発展を願いまして今回のレポートを締め括る事と致します。(終)