| 〜 CHINMEI 〜 | |||||||
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珍名に限らず馬名にはその命名に一種のパターンがある。 ここではそのパターンについてふれておきたい。
この他複合型(冠号+両親の名前の一部など 例ナリタブライアン)もあるが、だいたい以上のようなものが馬名命名のパターンである。 このうち珍名で使われるケースはパターン4が圧倒的に多く、ついでパターン2が使用されるケースが多い。パターン1が使用されることは滅多にない、ということもあわせて覚えておこう。 馬名命名の法則はこれだけではない。 上記パターンなどをなぞって馬名を考える馬主の脳内には、このとき同時進行でインスピレーションというアイデアの卵が生まれている。 実はこのインスピレーションもある種の法則性にのっとり発現しているのだ。 次項でそのインスピレーション発現のメカニズムを解説しよう。 |
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馬名命名の際発現するインスピレーションは4つの種類に大別することができる。 「バーチャル」・「ランゲージ」・「フール」・「シリーズ」の4つであり、これらを総称して「馬主マジック」と呼ぶ。 我々を常日頃から楽しませてくれる馬主マジックについて以下で解説しよう。 「バーチャル」は馬主の心に巣くう、ある種の願望が頂点に達したとき発現するマジックである。 名馬の馬名とかぶった、まぎらわしい馬名を強引に愛馬につけることによって、「あわよくば〇〇〇のような成績を」という馬主の煩悩がストレートに表現される。 これは血統的つながりがあろうと無かろうと、おかまいなしに使用されるが、なんの縁もゆかりもない馬にその名馬の名が与えられるケースを「バーチャル〜勝手に名馬」、血統的つながりからその名馬の名が与えられるケースを「バーチャル〜名馬アゲイン」と呼ぶ。 勝手名馬系は「出世してね」、「強くなってね」という願望が多分に含まれ、 アゲイン系は「オレの馬は良血やど!」という馬主の無言の誇示が含まれている場合が多い。 どちらにせよ紛らわしいので第三者的にはかなりはた迷惑なマジックである。
現役でも、公営大井にスターシービー(父 ミスターシービー)などきわどい馬が存在している。 続いてのマジックは「ランゲージ」である。 ランゲージは数ある命名要素の中でも非常に重要な役割を担っている。 このランゲージの部分でまっとうな馬名か、はたまた珍馬名かが決定することが多いからだ。 ランゲージは「スタンダード(まっとう系)」と「ミラクル(珍名系)」の2種類に分けることができる。 「スタンダード」は名詞・英単語(複合語含む)を中心に、普通の言葉で普通に馬名がつけられる。 対する「ミラクル」は形容詞・動詞・福詞・感動詞・擬音など、通常名前として使われることのない言葉が平然と使用される。口語体も使われる。
スタンダードでもっとも多いのは冠号+英単語の組み合わせである。 日本の馬名の半数以上がこのパターンで命名されているといっても過言ではない。 なお、スタンダードで使用される他言語は英語だけとは限らない。 フランス語・イタリア語・ドイツ語などの成功例(この場合はGI制覇)も多数である。 ただしこれ以外の他言語に成功例はない。(あえていうならネーハイシーザーくらいか。冠名「ネーハイ」が馬主の名字の中国語読みからとられた。) そしてミラクル、これこそが珍名の鍵をにぎる珍馬名最重要要素である。 表に掲げた以外にもあらゆる言語的要素をここで見ることができる。 動詞使用アサクサキニナル、副詞使用イキナリキング、感動詞使用(だよな)ラララン、方言使用チョウヤルデ、擬音使用キンコンカン、呪文(おまじない)使用チチンプイプイ、なに詞なんだ?セイカテフテフ、などなど。 運命の珍名分岐点──────。それがランゲージである。 第三のマジックはザ・フールである。 平たくいえば勘違いのことなのだが、これは非常に恥ずかしいマジックでもある。 この恥ずかしい「ザ・フール」には、綴り・読みの間違い、意味・用法の間違い、という2種類の赤っ恥がある。 綴り・読みの間違いを「ワード」。意味・用法の間違いを「ミーニング」とそれぞれ呼ぶ。 さすがに他のマジックに比べると極端にサンプルが少ないのだが、 どちらかといえばワードの方が出現が多いようだ。 しかしこれ、単に馬主が登録する前に確認をとるだけで発現せずにすむのだが、いつになってもまったくなくなることがない、というのはどういうことなんだろう?。
ワードの場合、ほとんどが英語などの読み違いによる赤っ恥になっている。 例えば、サーペンアップ、グレートサーペン、サーペンプリンス、マルブツサーペンなど迷うことなくサーペンで切られてるサーペンフロ産駒だが、本当は「サー・ペンフロSir Penfro」。サーペンという言葉はない。 ワールドワイドに恥ずかしい間違いをさらしてしまっている訳だ。これが。 ミーニングは極端に用例が少ないのだが、かの有名な名馬テンポイントの馬名もこの勘違いマジックによって生み出されたという事実がある。 馬主いわく、テンポイントの馬名の由来は「新聞にテンポイント活字で見出しになるくらいの活躍をして欲しいと願い、云々・・・」とのことだそうだが、新聞印刷用のテンポイント活字は見出しにはちょっとできないくらい小さいそうな・・・・・・・。 間違いは誰にでもある。 それ自体は恥ずかしいことでもなんでもないのだが、ようするに、登録する前に調べるべきだと思う。 最後のシリーズは最近多く見られるマジックである。 これは共通するテーマによって複数の馬の名称が統一されるというもので、その形成パターンによって2種類に大別することができる。 まず、もっともよく見られる同一馬主によるシリーズ形成、これを「単独シリーズ」と呼ぶ。 当然だが大手馬主にしかできない贅沢な命名法である。マチカネなどはオーナーが決めたテーマに沿った馬名を一般公募で募集してたくらいだ。 もう一つは異なった複数の馬主によるシリーズ形成、「複合シリーズ」だ。 これはほとんどの場合知人同士でもなんでもない不特定多数の馬主が、同一テーマでのシリーズ形成をおこなうもので、時代を超えてシリーズが形成されることも多い。
単独シリーズはこの他にも、たくさんの馬主によって数多くのシリーズが生みだされている。 トラストピカチュウ・トラストトゲピー・トラストミュウツーなどの「トラストポケモンシリーズ」。 ナンヨーノワタクシ・ナンヨーノアナタ・ナンヨーノボクなどの「ナンヨー人称シリーズ」などだ。 複合シリーズははっきりいって探せばいくらでもみつけだせるといえる。 カレガスキ、カミサンコワイ、コワイコワイ、などの「告白シリーズ」。 ヒメギミ、ツキヒメ、カジキヒメ、リベンジヒメ(こえー)などの「姫シリーズ」など、まだまだいくらでもある。 なお、馬名登録は9文字までしか受け付けてもらえない。 それゆえにせっかく考え出した馬名が登録できないという不測の事態におちいることも少なくないのだが、多くの馬主はこうした際に特殊なテクニックを使用することで危機を回避している。 次項でそれについて解説してみよう。 |
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上記パターンなどを経てようやくできた馬名だが、状況によってはさらに短縮という特殊なフィルターをかけられることがある。 これはその名のとおり、長い馬名を短縮し強引に9文字以内にまとめる、という高等テクニックである。 短縮には「切断〜カッティング」と「変換〜チェンジング」という2つのフィルターがある。
カッティングは通常「ー」のカットなどで使用される。 カツラノハイセイコ(ハイセイコー)・リタンオブハピネス(リターン)・リーチフォザスカイ(フォー)などである。 表に掲げたハートランドヒリュ・フォージドブラッシなどは、数少ない特殊な成功例である。 チェンジングはカッティングに比べると用例は少ない。 通常「キャ」「ティ」「ディ」「フォ」などの音を、他の一文字に置き換えることで使用されることが多い。 ポジテブサプライズ(ポジティヴ)・タニノデスティニー(ディステニー)といった感じだ。 テイエムオペラオーで有名になった冠号名「テイエム(TM)」も「ティーエム」の短縮変換である。 短縮はよほどうまくやっても珍馬名系の馬名になってしまうことが多い。 どうやっても第三者にはマヌケな馬名としか思ってもらえないケースが目立つのだ。 短縮テクニックは使用上の注意をよく読み、用法、用量をまもって正しく服用しましょう。 以上が馬名命名の法則であるが、これ以外にもまだまだ未知の法則が潜んでいるかもしれない。 日本は広い。 我々の想像を超える |
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